2011年12月1日 19時48分 更新:12月1日 23時12分
野田佳彦首相は1日の記者会見で、女性皇族が結婚後も皇族の身分にとどまれる「女性宮家」の創設について「皇室活動の安定性という意味から、緊急性の高い課題であると認識をしている。これから国民的な議論が必要だ」と述べ、女性宮家創設に必要な皇室典範の改正を含めて検討する考えを示した。
首相は「いつまでにと時期を区切ることはないが、どういう形で議論をし検討を進めるのか、その検討を今している状況だ」と語り、政府内の体制づくりの検討を始めていると表明した。
女性宮家をめぐっては、宮内庁の羽毛田信吾長官が10月に「緊急性の高い課題」として首相に検討を要請。藤村修官房長官は先月25日の記者会見で「国民各層の議論を十分に踏まえ、今後検討していく」と語っていた。
皇室典範は、女性皇族が一般の人と結婚した場合、皇族の身分を離れると定めている。「女性宮家」の創設は、小泉内閣が設置した皇室典範に関する有識者会議がまとめた05年の報告書に盛り込まれている。【光田宗義】