今日は、お金の話の中でも最も重要な概念である「利子」についてです。
利子とは、お金を貸す代わりに受け取る対価です。
皆さん、ご存知でしょうか。(知っているよね。)
銀行からお金を借りたら、
利子を乗っけて支払う。
これ、当たり前ですね。
しかし、この当たり前の部分をもう一度見直してみましょう。
利子は、
貸し出すお金の量や時間が増えれば増えるほど、
返すときに多く返さないとならない。
また、長く借りれば借りるほど、
返すときに多く返さないとならない。
でも、ちょっとおかしいと思いませんか?
お金って、放置していても増えない。
原則、1000円は、1000円です。
この、
総量が増えないものに対して利子が付いていることが、
ちょっとおかしいわけです。
このおかしさを説明するために、
たとえ話をします。
Aという小さな街があるとします。
このAという街には紙幣が存在しませんでした。
そこで、街に初めてできた中央銀行(紙幣を発行することができる銀行)が、
1億円の紙幣を刷り、年利1%で町の人々にお金を貸し出しました。
1年後に100万円の利息を支払わなくてはならない契約です。
すぐに、この街にはこの紙幣が出回り、
人々はこの紙幣で買い物をするようになった。
(それまでは、穀物で取引をしていたとして)
こうして、1年が経ったとします。
1年が経ったので、中央銀行が貸したお金と利子を請求してきました。
あれ・・・と。
どんなに町中からお金をかき集めても、
1億円しかない・・・と。
利子の100万円は、
どこにいったのでしょうか。
というか、紙幣の総額がこの町に1億円しかないのに、
どうやってこの100万円が生みだせるのか・・・
そう。
この100万円は架空の概念です。
この架空の概念によって、
街にはお金が返せない人が溢れます。
現在では、利子が当たり前のように流通しているし、
経済の規模が複雑で大きくなりすぎているから、
この根本的な矛盾に気が付きにくいですが、
原則はこれと同じです。
世界には、決まった総量のお金しかなく、
それ以上の莫大な利子が、いつも人を苦しめています。
利子がある限り、
究極的に言えば、誰かが負債を抱えます。
ただ、
利子があるから人はお金を借りることが出来、
事業を大きくすることが出来ます。
利子は、
社会の原動力である反面、
国家や企業や人々を破産へと追い込む一面を持っています。
でもこれは、
基本的には、存在しないお金です。
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