NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

シンガポールに経済監視機関

1月31日 17時3分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

通貨危機を防ぐためASEAN=東南アジア諸国連合と日本、中国、韓国という13か国の財政や金融政策を分析する新たな経済監視機関「AMRO」が、31日、シンガポールで正式に発足しました。

AMROは、1997年、アジア各国に広がった通貨危機のあと、ASEANと日中韓の13か国が設立した経済監視機関です。アジアの13か国は、かつて外貨が不足した国に危機が飛び火し事態が深刻化したことを教訓に、各国が手元の外貨を融通しあう相互支援制度を設けていて、AMROは、この制度を発動する際に必要な財政や金融政策の分析を行うのが役目です。31日、シンガポールで行われた発足式では、日本とポストを争った末、初代所長に就任した中国の中央銀行の元幹部、魏本華所長が、「世界の不透明なリスクに対処し、この地域の安全網となるよう、しっかり貢献したい」とあいさつしました。魏所長は、ヨーロッパの信用不安の現状に強い警戒感を示し、アジアへの飛び火を防ぐためには融資枠を拡大し、危機が起きる前に予防的に発動できるように仕組みを改めるなど、今の制度をさらに強化する必要があるという考えを示しました。