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<中国気になる話>70億円で移転新築した日本大使館に、中国は使用許可出さず=報復的妨害?

配信日時:2012年1月30日 15時32分
29日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は、在中国日本大使館の移転問題について報じた。大使館新館完成から半年、いまだに移転ができない泥沼に陥っている。写真は丹羽宇一郎・駐中国日本大使。
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2012年1月29日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は、在中国日本大使館の移転問題について報じた。

29日、共同通信中国語版は記事「中国、在中国日本大使館新館の使用を認可せず」を掲載した。「中国大使館都内一等地買収問題」と取引する切り札として中国側は考えているという。

老朽化した北京の日本大使館を移転するべく、日本政府は2006年から72億円を投じ、新大使館の建設を開始した。昨年7月に竣工。しかし建設中の設計変更で、ベランダとなっていた部分が廊下となり、床面積が当初より数%広くなってしまった。設計変更を申請しなかったというミスにつけこみ、中国側はいまだに使用を認可せず、ガスや水道、電気の供給を禁止している。

中国側の狙いは、「中国大使館都内一等地買収問題」などの問題の交渉カードにすることだという。中国大使館、領事館の土地取得に浜田和幸外務政務官らが反対運動を展開している。

日中は昨年12月には一度は合意し、日本側はこの旧正月をめどに移転する準備を進めてきた。ところが中国側が合意の備忘録は一般的な「外交に関するウィーン条約」について触れただけと言を翻したと共同通信は報道した。日本側の準備もむなしく、いまだに認可は下りていない。

RFI中国語版は東京特派員による記事「日中外交公館のもめ事、関係改善が空論だと浮き彫りに」を掲載。今回の共同通信記事が「昨年末の合意を中国側が誠実に履行しなかったことを暴露する日本外務省のリーク」と指摘。

昨年末に中国を訪問した野田首相が「日中国交成立40周年を迎える2012年は、戦略的互恵関係を深め、国民感情を改善しなければならない」という談話が空論であったことが浮き彫りになったと評している。(筆者:chinanews)

■中国在住経験を持つ翻訳者Chinanews氏は、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。ネットの流行から社会事情、事件、スポーツ、芸能など中国関連のトピックを幅広く紹介している。

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