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【サッカー】

司令塔・東を1.5列目左でテスト

2012年1月31日 紙面から

 【ドーハ松岡祐司】U−23日本代表のMF東慶悟(21)=大宮=が1・5列目の左サイドで初めてテストされた。ロンドン五輪アジア最終予選第4戦のシリア戦(2月5日・アンマン)に向けた29日の戦術練習で、右の清武(C大阪)、中央の山田(浦和)とともに、ふだんトップ下の東が主力組の中盤左サイドに入った。FW大津(ボルシアMG)の招集可否にかかわらず五輪出場王手へ強力オプションが用意された。

 適応試験ではなく、実戦配備だった。ノーゴールにしょぼくれる時間すらなく、関塚監督から命じられた「左サイド」という新たな特命。タッチラインを背負った東は山田と短いパス交換から、右サイドの清武へ柔らかいラストパスを届けた。清武、山田のチャンスメークから、東は何度もゴール前に迫った。

 東「左サイドというのは意識していません。あまり意識してやらない方が良いと思うので。ただ、左であっても、ゴールの近くでプレーしたいと思っています」

 28日の練習試合・U−23カタール戦はスコアレスドロー。好機の山を築きながらフィニッシュの精度を欠いたため、翌29日からの戦術練習は決定力に重点を置いたメニューに書き換えられた。そこで、浮上したのが東の配置転換だった。

   ◇  ◇  

 昨年11月15日、W杯アジア3次予選の日本−北朝鮮戦(平壌)。記者は入国査証が発給されず、城福浩氏(現甲府監督)とテレビ観戦していた。本田、長友が不在で香川も先発から外れたが、真っ先に心配のタネに挙がったのがベンチ待機となった遠藤の穴。そして、遠藤不在時の解決策はピッチ上からは見いだせなかった中で、城福氏が将来の後継候補の1人としたのが東だった。U−16日本代表監督時代、東をボランチとして起用し、能力の高さを肌身をもって知っているからだ。

 「もともとはボランチの選手。ズバ抜けた得点力があるから、いまは所属チームでも代表でも前で起用されています。プレーを見れば分かるように、彼には優れた『適応力』があるんですよ」

   ◇  ◇  

 2010年11月のアジア大会(広州)から全18試合。そのうち、東はチーム最多の16試合に先発出場している。関塚監督の評価は、授けられた「背番号10」が実証済みだ。得点力、適応力、そして、指揮官からの厚い信頼。たとえ急造であっても、「左サイド・東」に死角はなさそうだ。

 

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