東京電力は30日、福島第1原発で原子炉へ注水するポンプなど2カ所で新たに水漏れが見つかったと発表した。29日には、14カ所で水漏れが見つかっている。今回の2カ所も配管の凍結による可能性が高いとしている。
29日午後6時20分ごろ、蒸発濃縮装置の出口付近の配管から水が漏れているのをパトロール中の作業員が発見した。漏れた量は約30リットル。30日午前9時ごろにも、ポンプの配管接続部で8秒に1滴程度の水漏れが見つかり、応急処置をした。いずれも漏れた水から放射性物質は検出されないか低濃度だった。昨年12月の冷温停止状態宣言以降、凍結が原因とみられる水漏れは計21件になった。
また東電は、柏崎刈羽原発5号機(定期検査で停止中)で29日午後3時5分から約2時間半、原子炉の運転データを監視する緊急時対策支援システム(ERSS)にデータが送れなくなるトラブルがあったと発表した。回線をリセットしたところ正常に戻ったという。【久野華代】
毎日新聞 2012年1月30日 14時52分