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木嶋被告公判:コンロと練炭の設置状況説明 検察側

 首都圏連続不審死事件で3件の殺人罪などに問われている木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判の第12回公判が30日、さいたま地裁(大熊一之裁判長)であった。09年に東京都青梅市の自宅で死亡した寺田隆夫さん(当時53歳)の案件で、検察側は殺害に使われたとされるコンロと練炭が置かれていた状況を説明した。

 検察によると、コンロは6個。寺田さんの遺体が見つかった和室のほか、台所や洋室などに置かれ、一つずつに練炭の燃えかすがあったという。ベランダには燃え尽きていない練炭10個入りの段ボール箱があった。玄関や部屋の窓はすべて施錠されていたという。

 検察側は、ベランダに練炭が残されていることや、窓などに目張りがされていない状況を指摘し、寺田さんが練炭自殺を装い殺害されたことを示唆した。

 弁護側は、練炭やコンロは木嶋被告が買ったものではなく、被告との別れ話から寺田さんが自殺した可能性を主張している。

 また、この日は現場を捜査した警察官が証人出廷し「自殺との判断は間違っていた。その後、同様のこと(2件の殺人事件)を防げなかったのが非常に悔しい」と証言した。事件では、警察が当初は自殺と判断して司法解剖などを行わなかった。【飼手勇介、平川昌範】

毎日新聞 2012年1月30日 21時56分

 

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