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HIV感染者・AIDS患者は累計1万人突破、先進国で唯一感染者が急増する日本

2006年1月20日



厚生労働省によれば、2004年1年間の新たなHIV感染者は780件、新たなAIDS患者は385件と、共に過去最高となった。合計数は1165件となり、初めて1000件を突破。特に日本人男性の増加が顕著で、前年度を大きく上回った。日本は先進国で唯一、新しい感染者が増加しているが、この事実事態ほとんど知られていないのが実情。今こそ啓蒙活動によって感染者増加を食い止めなければならない。


■新たな感染者・患者は共に過去最高


社会的に大きな不安を呼んだ薬害エイズ事件を経て、血液製剤からのHIV感染の心配がなくなったいま、HIV感染やAIDSに対して私たちの関心が薄れているように見える。


だが、実はAIDSウイルスであるHIVは日本に深く入り込み、ジワジワと魔の手を広げている。


厚生労働省エイズ動向委員会の「平成16年エイズ発生動向年報」によれば、2004年1年間の新たなHIV感染者は780件、新たなAIDS患者は385件と、共に過去最高となった。合計数は1165件となり、初めて1000件を突破。特に日本人男性の増加が顕著で、前年度を大きく上回った。日本は先進国で唯一、新しい感染者が増加しており、社会の無関心さが最大の問題だ。


HIV感染者の感染経路を見ると、異性間の性的接触が約26%に対して、同性間の性的接触が60%を占める。特に日本人男性同性間の性的接触が急増しており、その41%が10〜20代の若年層だ。


一方、AIDS患者の感染経路は、異性間の性的接触が約35%、同性間の性的接触が約37%だ。HIVに感染してからAIDS発病までの潜伏期間が10年前後であることを考えると、近年は男女間よりも若年層の男性同性愛による感染が広がっていると考えられる。ただし、HIV感染者を年齢別に見ると、15〜24歳では男性より女性の方が多く、若い女性の無防備さがかいま見える。


なお、2004年12月末までの累積ではHIV感染者が6560件、AIDS患者が3277件となり、2005年の増加を加えれば、確実に1万件を突破した。報告に現れていない感染者を考えると、すでに相当な数がHIVに冒されていると思われる。ここで食い止めないとある瞬間から爆発的に増えるおそれもある。


■詳しくは、こちら「nikkeibp.jp SAFETY JAPAN 2005」サイトでご覧になれます。

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