日露関係

 

 

プレスリリース
(国家院選挙における選挙監視)


 

 

 当館は,12月4日(日)に行われた国家院選挙に際し,日本から選挙監視活動に参加した2名(上野俊彦上智大学外国語学部ロシア語学科教授及び池上真一郎総務省自治行政局選挙課事務官)及び同じく選挙監視活動に参加した当館館員より,以下の内容を骨子とする報告を受けましたので,お知らせします。

 

  1.  我々選挙監視員は,ロシア連邦中央選挙管理委員会からの招請を受け,11月29日から12月5日まで,モスクワ州及びモスクワ市内において国際選挙監視員として国家院選挙の監視活動を実施した。
  2.  

  3.  我々は事前の段階において,中央選管,政党,選挙関連市民団体の関係者らとの面会を通じ,選挙活動の実施について調査を行った。また投票日の4日には,上野監視員はモスクワ州ノギンスク市の第1717投票所における定点監視を行い,池上監視員はモスクワ州ショルコヴォ市の第3203投票所等,その他の監視員はモスクワ市の第2079投票所等の巡回監視を行った。
  4.  

  5.  監視員の今回の活動は,時間の面でも地域の面でも限定されたものであり,これをもって今次国家院選挙の全体について評価を下すことはもとより困難であるが,我々監視員が監視を行った範囲では,全体として投開票は平穏に行われた。また,前回国家院選挙と比べ,開票作業へのアクセス確保等,国際選挙監視員に対する対応が改善したことは評価できる。
  6.  

  7.  電子投票システムの使用方法が周知されていない,投票所が狭隘で投票者の動線が錯綜している,開票手続きの効率性に改善の余地がある等,いくつかの技術的問題はあったが,これら問題については我が国選挙監視団の活動報告としてロシア側に提供し,問題提起を行っていく。

以上