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国際
【日々是世界 国際情勢分析】ロシア 敏腕前財務相の“欺瞞”
大規模な反政権デモが発生したロシアで、政界再編のキーマンとして“敏腕”で知られたアレクセイ・クドリン前副首相兼財務相(51)が注目を集めている。
9月に政権を離脱したクドリン氏は新党結成も視野に民主化勢力を糾合する考えを表明。反政権派の急先鋒(せんぽう)として存在感を高めつつある。
ただクドリン氏は市民が批判をぶつけるウラジーミル・プーチン首相(59)と旧知の仲。クドリン氏が政権批判の受け皿となる一方、背後でプーチン氏と連携し、来年3月の大統領選でプーチン氏に勝利を収めさせる戦略との冷めた見方も浮上している。
「自由と民主主義を求める勢力が連帯し始めている。自ら協力する準備もできている」
12月12日付の露紙ベドモスチ(電子版)でクドリン氏はこう語り、反政権デモを繰り広げる民主化勢力と連携する考えを表明した。
クドリン氏はプーチン氏が2000年に大統領に就任したと同時に財務相に就任し、ソ連崩壊後に疲弊したロシア経済の立て直しに尽力した。しかしプーチン氏の後任のドミトリー・メドベージェフ大統領(46)とは財政政策をめぐり対立。来年の大統領選後にメドベージェフ氏が首相に就く方針が示されるや「新政権には参加しない」と発言し、メドベージェフ氏に解任された。政権に批判的な姿勢といい、経済閣僚としての実績といい、自由主義経済や民主主義を求めるリベラル派の旗手としてクドリン氏は最適ともみられた。
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