東京電力福島第一原子力発電所で、28日、汚染水を処理して原子炉に水を送る設備の3か所で水が漏れているのが見つかりました。いずれも放射性物質を処理したあとの水で、海などへの流出はないとしていますが、福島第一原発では水漏れのトラブルが相次いでいて、依然として汚染水の管理の在り方が大きな課題になっています。
28日午前10時半ごろ福島第一原発で、原子炉に水を送るポンプ3台のうち1台の近くにある弁から水が漏れているのを作業員が見つけました。東京電力によりますと、漏れたのは放射性物質を取り除く処理をしたあとの水およそ9リットルで、ポンプを停止したところ水漏れは止まり、海などへの流出はないということです。その後、正午ごろ、汚染水を処理する設備でも2か所の弁から水が漏れているのが見つかりました。漏れたのはいずれも放射性物質を処理したあとの水数リットル程度で、設備の中にとどまっていることから、海などへの流出はないということです。また、原子炉への注水や汚染水の処理は継続しているということです。福島第一原発では、28日午前6時の気温が氷点下5度まで下がり、東京電力は、配管の中の水が凍って膨張したことで弁の部品が壊れたり緩んだりして水漏れしたのではないかとみて調べています。水漏れのトラブルは先月政府が冷温停止状態を達成したと宣言した後も相次いでいて、汚染水の管理の在り方が大きな課題になっています。