【社会】汚染疑い牛、岐阜と三重で108頭不明2012年1月26日 12時54分 東京電力福島第1原発事故による汚染牛肉問題で、放射性セシウムに汚された稲わらを食べた疑いで岐阜、三重両県が検査対象とした両県の肉牛計238頭のうち、108頭の検査ができなかったことが分かった。両県は検査前に消費されてしまった可能性が高いとみている。 岐阜県生活衛生課は、高山市と中津川市の9農家で汚染わらをえさとして与えられたとみられる171頭のうち、食肉として出荷済みだった170頭を対象に昨年7月に追跡検査を開始。 このうち103頭の肉の検査ができ、放射性セシウムはいずれも国の暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を下回った。が、残りの67頭分は既に全量が販売済みで、消費者からの回収もできていない。 三重県では、稲わらを食べた恐れのある肉牛は68頭で、津市の精肉店が67頭、四日市市の食肉処理業者が1頭を購入し、一部は県内のレストランや精肉店などで消費、販売されたと判明。県が肉牛の個体識別番号などから27頭分の肉を見つけ、放射性セシウムが国の暫定規制値を下回ることを確認したが、ほかの41頭は確認できないまま、8月15日までに調査を終えた。 三重県健康危機管理室は「見つからなかった牛肉は既に消費されていた可能性が高い。稲わらの問題が出たのが7月下旬。疑いのある牛が食肉処理されてから2、3カ月がたっていたので、回収できなかった」と説明した。 一方、愛知県では昨年7月に県内すべての飼料販売業者と肉牛飼育農家を調べたが、東北や関東から放射性物質に汚染された可能性がある稲わらを購入した所がなく、食べた疑いがある牛の出荷もなかった。県畜産課によると、東北などの稲わらは送料がかかって高いため、地元や中国産の安い稲わらを使用する農家が多かったという。 (中日新聞) PR情報
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