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小6自殺訴訟で桐生市側を批判

2012年01月21日

 桐生市立小学校6年だった上村明子さん(当時12)の自殺をめぐり、両親が市と県に損害賠償を求めた民事訴訟の第5回口頭弁論が20日、前橋地裁(西口元裁判長)で開かれた。双方の主張が出そろい、今後は証人を呼ぶかどうかを決める議論に入る。

 前回までに主な争点の審理は終え、この日は双方が主張の補充をした。両親側は、市側が前回「家庭の養育環境に問題があった」と指摘したことに対し、「市側は教育の専門家としての責任感のなさを棚に上げ、家庭事情をことさら詮索(せん・さく)している」と批判した。

 市側は「いじめは陰湿・悪質なものではなく、学校は適切な対応をし、結果回避義務を果たした」と主張。さらに「家庭側の問題が極めて大きく、仮に市側の責任が認められても大きく過失相殺されるべきだ」と強調した。

 両親側は「学校の指導や管理体制を明らかにしたい」として当時の担任教諭や校長、養護教諭ら計8人を証人として呼ぶことを求めた。これに対し市側は「不要だ」と主張。3月の弁論準備で話し合われる。

 西口裁判長は「悪口や給食を1人で食べていたことについて争いはない」とし、自殺を予見できたかや自殺を回避するために何が必要だったかの主張を深めるよう原告に求めた。

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