インフルエンザの流行が全国で拡大し、今月22日までの1週間に医療機関を受診した患者は、推計で111万人に上ることが国立感染症研究所の調査で分かりました。特に小学校や中学校で流行が拡大しているとみられるということです。
国立感染症研究所が医療機関からの報告を基に推計したところ、今月22日までの1週間にインフルエンザで受診した患者は、全国で111万人に上るとみられることが分かりました。流行状況を示す1つの医療機関当たりの患者の数は、22.73人と前の週の3倍余りに増え、感染が急激に拡大していることを示しています。都道府県別では、福井県が59.88人、高知県が59.31人、三重県が52.17人など、中部や四国、それに近畿で特に大きな流行になっていて、すべての都道府県で前の週を上回りました。年齢別に見ると、5歳から14歳の患者が前の週の4.3倍に増えて、全体の半数近くを占めることから、特に小学校や中学校で流行が拡大しているとみられるということです。国立感染症研究所の安井良則主任研究官は、「冬休みが終わり、学校などが再開したことで、子どもたちの間で感染が急激に広がっている。流行のピークは来月上旬にかけてとみられ、受験シーズンとも重なることから、引き続き手洗いやマスクの着用で予防を徹底してほしい」と呼びかけています。