日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムです。


  1. 社会
  2. ニュース

社会のRSS

無差別殺傷事件、被告が被害者に罵声

日記を書く

 「同僚の集団ストーカー行為がなければ、この事件は起こしちゃおらん」。広島地裁で26日開かれたマツダ工場の無差別殺傷事件の初公判。引寺利明被告(44)は叫び、証言台に立った被害者の背中に罵声を浴びせた。

 1人の命が奪われ、11人が負傷した惨事から約1年7カ月。午前10時前に入廷した引寺被告は口ひげを生やし、黒縁眼鏡に黒いジャージー姿。入廷するなり傍聴席を見回し、軽く頭を下げた。

 「覚えてないことは認めるわけにはいかない」との引寺被告の主張を弁護側が確認するため、裁判は開始から約20分でいったん休憩。あくびをしながら法廷に戻り、検察側冒頭陳述が始まると真っすぐ正面を見すえた。

 途中で突然「裁判員に心構えを説きたい」と切り出し「素人目線で質問して」などととうとうと語る場面も。裁判員は苦笑したり、顔をしかめたりしながら被告を見た。

 証拠調べで、裁判員らに示された犯行経路のモニター映像について「わしは見られんのですか」と訴え、モニター画面が見える席へ移動。「道順が違う」などと繰り返し、伊名波宏仁裁判長から「被告人質問で述べるように」と制止された。

 傍聴席には、犠牲になったマツダ社員浜田博志さん(当時39)の両親がマスク姿で並んだ。検察官が浜田さんの殺害部分を読み上げると、父親(62)はうつむいて口を押さえ、母親(61)は表情をこわばらせた。

 午後の証人尋問では、最初に車を衝突させたとされる50代の男性社員が証言台に。引寺被告は「わしの顔を見て直接言いたいことはないのか」と切り出すと「わしなら『死ねや』と言うぞ」と叫んだ。裁判長は慌てた様子で制止し、休廷を告げた。

 マツダは事件後、暴走車が侵入した東正門など3カ所の警備を強化した。事件が起きた午前7時半すぎは、普段と変わらない通勤風景。男性社員(35)は「どうして事件が起きたか、被告はしっかり語ってほしい」と語気を強めた。(共同)

 [2012年1月26日20時1分]


おすすめ情報

PR

ニオイが男性の評価基準!?
私達、実は男性のニオイに敏感です。
休憩中の話題になる事も…。サントリー








日刊スポーツの購読申し込みはこちら
釣り情報
釣果情報 再開しました。