東電、LNG火力5割超に 総合事業計画に盛り込み 共同調達拡大も (2/2ページ)

2012.1.26 05:00

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 一方、LNGの調達では自前路線を転換する。これまで安定供給を目的にブルネイやアブダビなどと20年単位の長期契約を結んでいたが、今後は国内の電力、ガス会社との共同調達を拡大、韓国、台湾の事業者とも共同調達を検討する。欧州の需給が弱まり、値下げが見込める夏場のスポット(随時契約)市場からの調達も増やし、原油価格と連動するため欧米と比べ割高なLNG価格の引き下げを進める。

 日本は世界最大のLNG輸入国で、約7000万トンの輸入量のうち4000万トンを電力業界が受け入れ、東電はその半分を消費している。原発の相次ぐ停止で、東電の2011年度のLNG消費量は前年度比314万トン増の2260万トンとなる見通し。価格上昇もあり、石油なども含めた11年度の燃料火費は同8300億円増加、大幅赤字の要因となっている。

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