--最新作『バイオハザード リベレーションズ』についての感想を教えてください。
鈴木さん:扉を開けると何かが出てくるような恐さが、『1』に通じていますね。だから僕は、変な言い方かもしれませんが親近感を持ちました。船室のあちこちに何かがいるわけでしょ。船室は広い、そして階段。これは大変だ。
加山さん:『1』の洋館みたいだな。
鈴木さん:洋館も船室に似てますもんね。閉鎖された空間で……。
加山さん:両側に扉があるところとかね。
鈴木さん:だから『1』に近い、恐くて美しい世界が見られるんじゃないかなと僕は思っています。
加山さん:俺は船に乗ってるから、それをちゃんと再現しているのかどうかが楽しみだな。船は色々な機能を持っているからね。
鈴木さん:新機能の「ジェネシス」は、探知能力がある一種のレーダーですね。敵もスキャンできるようですから便利でしょうね。
加山さん:タッチスクリーンでの直感的な操作は簡単でいいね。
--今後の『バイオハザード』シリーズに求めるものを教えてください。
加山さん:『1』『2』『3』は完全な客観視点だったんけど、『4』『5』は主観視点的になっている。それを自分で、切り替えられたらいいね。それから『1』『2』『3』を今の技術で再現してもらいたいな。どうなるか興味があるし、そうすればシリーズがいつでも楽しめるようになるから。永遠のコレクションだよ。昔の雰囲気もいいんだけど、今プレイしてみるとやっぱりCG的には見劣りしてしまう。今のクオリティがあまりにも高いからね。
鈴木さん:僕も『1』を今のクオリティで再現したらどうなるのか興味がありますね。客観視点は、『4』でアシュリーを操作するときに客観視点になりますよね。難しいかもしれませんが、あれを取り入れられたらいいですね。
--お二人にとって『バイオハザード』とはどんなものですか?
鈴木さん:“人生のロスタイムにいただいたプレゼント”ですね。このおかけで老化が防止できる。免許の更新のときに非常に役に立ちます。
加山さん:あはは、おもしろい(笑)。
鈴木さん:本当ですよ、加山さん。僕ら運転免許の更新で講習受けるでしょ。あれは講習というよりも、知力と体力と判断力が試される3時間のテストですよ。あの成績が『バイオハザード』のおかけで良かったんですね。
加山さん:ええっ? そう? それはレースゲームで鍛えた方がいいんじゃないの(笑)。
鈴木さん:「バイオハザード」だからいいんです。ゲームというのはそういう意味では色々なものに役に立つと思いますね。
加山さん:俺が『バイオハザード』にはまった理由はとても恐ろしかったから。気持ちは恐いんだよ。扉を開けたら何が出てくるのか、本当に総毛立つ。慣れてくれば全然恐くないんだけどね。
--最後に、まだ未体験の人に『バイオハザード』をお薦めするとしたら……。
鈴木さん:『バイオハザード』は人間力のアップに役立つと思います。今の世の中、平和を愛する素晴らしい若者たちであふれていますけど、学校で「今、もしも親や兄弟が危険な状態になったら、どのように助けますか?」と聞いたところ、10人中7人が「逃げる」と答えたんです。僕は物凄くガッカリしましてね。こいつはイカンと。だから『バイオハザード』をやりなさいと言ったんです。恐怖や危機に耐える男の根性、そして男らしさを鍛えるために役立ちます。もちろん女性の方もプレイしていいんですよ。『バイオハザード』は面白いし、恐ろしいし、加山さんがおっしゃった“総毛立つ”ような爽快感も味わっていただける。そう思いますね。
加山さん:最近はアウトドア指向からインドア指向に変わってきていて、塩水がベタベタするからとか、砂が足につくからとかいう理由で、19%の人間が海はきらいと言っている。何をバカなことを言ってるんだ、そんなことでは人間として生きていく資格はないぞと。自然の中で生きていく恐ろしさをきちんと知るべきであって、それをわきまえた上で空いた時間にゲームをプレイすると、大自然の中の自分の非力さを知りながら、脳のトレーニングができる。『バイオハザード』をプレイすると、地図や攻略の方法が頭の中にどんどん入っていく。そういう意味では覚えるという訓練になるし、反射神経は間違いなく向上する。トレーニングになるね。もちろん子供の場合は、勉強をする時間とゲームをする時間はきちんとわける。それが大事。そして親も分別とゲームの楽しさを理解してプレイすれば、それが今度は子供との絆になる。だから親もプレイしてほしい。
鈴木さん:加山さんがおっしゃったことは、大学のリポートでも証明されているそうです。ゲームが絆を深める、脳の発達にもいい、老人にとっては痴呆症の防止にもなる。僕はそれを読んで元気が出ましたね。ぜひ『バイオハザード』をプレイして、色々な可能性を追求してください。もちろんやらなきゃいけないこととゲームのけじめをつけてね。
加山さん:そのうちおばあちゃんでもゲームをプレイするようになるよ(笑)。
鈴木さん:ゲームは可能性を広げるものですから、やってみて損はないですよ。それがシルバーゲーマーの我々からの提言です。