編入試験でメインとなるマクロ経済学のトピックは、間違いなくIS-LM分析です。
つまり、ケインズ万歳ですね。。。

それを踏まえて、最初に読んでおくテキストは『入門マクロ経済学』中谷巌でしょう。
しかも、全部読む必要は全くないです。
中央大などの私立大学を目指すのであれば、chapter8までを穴が開くまで読めば十分な年が大半です。
旧帝大を目指す人もまずは基本となる枠組みをしっかり捉えてから次のステップに進むことになります。

また、ある程度読み進めていくと問題演習が必要となりますので、『スタディガイド 入門マクロ経済学』大竹文雄も一緒に読むといいでしょう。

なお、最初に『マクロ経済学Ⅰ』マンキューを読む人もいるかもしれません。
人によってはそれが適する場合もありますが、あまりおすすめしません。

というのも、この本は非常に明快で面白いのですが、原著が長期分析→短期分析の流れを(完全ではないですが)意識しているため、訳書でもある程度そのことを意識した結果、IS-LM分析に至る前に挫折する、あるいは理解が追いつかない可能性があるからです(IS-LM分析とは短期分析です。今は全くわからなくても、勉強すればすぐに理解できるトピックです)。

以上のことから、マンキューマクロは中谷マクロの次に読むのがちょうどいいでしょう。
特に、京阪神を目指す人は『マクロ経済学Ⅱ』マンキューが論述ネタにもなりますし、(当時)神戸大の先生が翻訳していますから読むべきです。
実際、神戸大ではマンキューマクロでは扱っているが、中谷マクロではあまり扱っていないトピックを出題することもありました。

また、演習が足りないと感じる方は『新スーパー過去問ゼミ2 マクロ経済学』が非常におすすめです。
特に、IS-LMの計算はひたすらやるべきです。

他に入門書としては『入門マクロ経済学』井堀利宏があります。このテキストは図が見やすいですし非常にわかりやすいです。
ただ、試験対策として使うのであれば、重要部分と難解な部分が混在している印象を受けます。
余裕があれば・・・といったところでしょう。

時間がある方はマンキューマクロの次に別のテキストに手を出したくなるかもしれませんが、正直編入試験対策ということを考慮するとあまりおすすめはありません(私が見落としているだけの可能性はありますが・・・)。
マクロ経済学の場合、中級テキストになると、編入試験でよく見かけるIS-LM分析の枠組みから外れることが多くなるため、直接的な対策にはならないと考えます。
もちろん、応用トピックを理解することはトピックごとの関連性を明確にする手助けとなるため、それ自体は非常によいことですが、時間制約のある中でここまでこなせる方はいないだろうという判断です。

つまり、中谷マクロ→マンキューマクロ(+演習書:スタディガイド・スーパー過去問)をホントに何度も繰り返すことが大切です。

また近いうちに、ミクロ編を書こうと思います。

※未熟な学部生が書いているので、何かご意見がございましたら遠慮なく言っていただけるとありがたいです。



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