彼は、前妻の悪口をわたしには言ったことがない。もちろん家庭のことを話したこともない。
わたしはだからこそ不倫できたのだと思う。
妻の悪口を言いながら媚びる男ではなかった。
恋愛感情を表に出してなかったころ「妻はこうで」「妻はね」と妻の話ばかりされたこともある。
好きという気持ちを認めていなかった自分の心は何だかモヤモヤした。
「今日夕飯作ってほしい」と言うときは決まって奥さんが夕飯を作っていないときだったけれど
それでも「夕飯がない」と言ったこともない。
彼はカッターシャツなども自分でアイロンをかけていた。すごいなぁと思う。
だから今わたしに「これアイロンして」と頼んでくれるのがうれしい。
奥さんに不満があって不倫をしたんじゃない。
だからこそわたしは奥さんの至らぬ点を探してしまう。
不満があれば、彼が不満を口にしていれば「そんなの知るか!」とわたしはお付き合いはしていないだろうけど・・・
でもなにも欠点がない妻を持ち、どうしてわたしと不倫が出来たのだろう・・・・・。
彼はわたしに君はとても居心地がいい。とよく言った。
彼はわたしに君と居ると完全なる自分で居られる。とよく言った。
前妻は美人だ。わたしは美人とは余程遠い。外見じゃないにしろ・・・・美人だと思う。
わたしはこれから調停でなにを知るのだろう。
彼が奥さんに伝えてきた嘘も知るだろう。
前妻はわたしから聞かされる真実もあるだろう。
ひとりの男を愛した ふたりの女。
結婚生活に終止符を打った女とこれから一生一緒にいる女。
とられた。感覚がある前妻とそんな感覚のないわたし。
そもそもの感覚が違うからどうしたらいいのでしょうねぇ。