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バンダイナムコの闇 うつ病社員のSOS&医師警告を再三無視、自殺に追い込む
17:05 01/25 2012
 
N氏の自殺にかかわる歴代社長。上左から中村雅哉(創業~02年3月)、高木九四郎(02年4月~05年3月)。下左から石村繁一(05年4月~06年3月)、鵜之沢伸(09年4月~10年3月)、石川祝男(06年4月~09年3月、10年4月~12年1月現在)

 バンダイナムコゲームス(旧ナムコ)の社員N氏は、「ゲームを通して人々に喜ばれる仕事をしたい」との思いから入社したが、意に反してパチンコ・パチスロの開発部署に異動となってから、うつ病を発症。N氏は何度も異動願いを出し、医師も再三、「部署の配属転換が望ましい」と警告していたが、会社側が対処しなかった結果、異動から約9ヵ月後、N氏は自殺した。会社側は「安全配慮義務を果たした」の一点張りで説明を尽くさなかったため、遺族が裁判を起こし、2011年6月、一審で会社側が全面敗訴。先月、示談が成立した。一見、楽しそうなイメージもあるゲーム会社の社内で起きた「闇の事件」、マスコミでは報じられない真相を詳報する。

【Digest】
◇願掛けて髪を伸ばし情熱を注いだ研究開発
◇パチンコ、パチスロ部署に配転直後にうつ
◇医師の診断書「配置転換が望ましい」を2度無視
◇「部署を何で変えてくれなかったんですか!」通夜で遺族
◇「お悔やみ申し上げます。ただ…」バンダイナムコゲームス

◇願掛けて髪を伸ばし情熱を注いだ研究開発
 筆者がこの事件を知ったとき、すでに裁判は一審判決で原告が全面勝訴した上で、二審の途中から和解交渉に入っていた。しかも、それからしばらくすると、示談が成立した。示談をすると守秘義務を理由に当事者が取材に応じないケースが多い。念のため、原告の代理人松岡立行氏に取材を申し込んでみると、「和解の最中なので非公開で取材に応じることはできません」という。

 そうした事情から、事件の実態を、裁判記録に基づき、調べることにした。事件は次のようなものだった。

 自殺した社員は、N氏(仮名。自殺当時30代前半)。N氏は中部地方の国立大の理系学部を卒業後、1990年代前半に、総合職としてナムコに入社した。

 ナムコへの応募動機を、N氏はこう記している。

 「中学生のときにおけるゼビウスとの出会いで、自分もゲーム開発を行いたいと思い、独立系で経営が安定している貴社が一番良いとかんがえたため」。

画像2:N氏は中学時代のゲーム「ゼビウス」がきっかけでナムコ(現バンダイナムコゲームス)に入社した

 

 ゼビウスとは、ナムコが1983年に発売したシューティングゲームで、傑作との呼び声が高い。

 入社当初、N氏は、希望通りの職種であるプログラマーとして研究部に配属された。そこで約7年間、「システム33」の開発に携わった。システム33とは、ナムコが研究開発に力を入れていたゲームの汎用機盤を指す。N氏にとって、その頃が最も仕事に情熱を注いでいた時期だった。当時について、こんなエピソードがある。

 入社から7年目、N氏は中部地方の実家に帰省時、今までとは別人と思うほどに髪を伸ばしていた。その長さは40~50センチもあり、両親に対し、「願をかけている。成果が出て日の目を見るまで切らない」と語っていたという。

 N氏の両親は、何に賭けているのかわからなかったが、N氏の死後、同期社員がこう打ち明けたそうだ。

 「N君は研究部配属となり、業務ゲーム機の研究開発を担当していました。わが社では社運を賭けた一大事業として、ゲーム機のシステムの研究開発のプロジェクトチームを結成し、彼はその一員として精力的に取り組んでいました。チームの体制は数十人で、彼はそのスタッフとして研究の成果に希望を燃やしていました。

 開発には数百億円を投じましたが、参入していたライバルのソニーは数百人体制で、東芝と共同開発し、投資額は数千億円と比較にならないものでした。技術的には当社が拮抗していたものの、製造コスト面でソニーに太刀打ちできず、ついには開発を断念するにいたったのです」

◇パチンコ、パチスロ部署に配転直後にうつ
 こうして情熱を燃やしたゲーム機の開発はあえなく中止となってしまった。そこから事態は暗転していく。まず、N氏は2000年代前半に技術本部に転属。そこでソフト開発を担当することになった。ところが、それから1年後、今度はその技術本部も廃止され、新たに発足した研究本部という部署に所属となった。さらにその1年後、今度は「P7開発グループ」という部署の技術チームに転属した。これが決定的な転機となった。

 同チームは約15人。業務内容は「パチンコ、パチスロ」の液晶表示、ソフトのプログラム製作。具体的には、ナムコが開発販売して大ヒットしたゲームソフト鉄拳をパチスロに導入する仕事だった。

 この仕事にN氏は苦しんだ。遺族によると、N氏は生前、「人々に喜ばれる仕事をして、その笑顔を見るのが生きがい」と語っていたという。

画像3:ナムコのゲーム鉄拳のパチスロ
 いうまでもなくパチンコ、パチスロは、勝って喜ぶ人もなかにはいるだろうが、負ける人が多い。ギャンブル依存症、借金漬け、自己破産と、人生を狂わせることもある.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



画像4:N氏が勤務していたナムコ横浜未来研究所は、横浜市営地下鉄ブルーライン(3号線)仲町台駅から徒歩約15分の場所にあった。現在は売却してマンションが建っている
画像5:タカハシクリニック(東京都大田区蒲田4-29-11高橋ビル)。N氏を診察した高橋龍太郎院長は、再三にわたり、部署の配置転換の必要性を診断書に記載していた
画像6:バンダイナムコ未来研究所(東京都品川区東品川4-5-15)

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sheltem  23:27 01/25 2012
バンダイナムコていうかこの辺一体は目の皆さんの企業ビレッジだもんなぁ。^^;
hk7391  17:12 01/25 2012
資本主義の末期症状か???