NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

硫黄島で戦没者追悼式

1月26日 0時2分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

太平洋戦争末期の激戦地、小笠原諸島の硫黄島で、25日、戦没者の遺族などが参列して追悼式が行われました。

東京から南に1200キロ余り離れた小笠原諸島の硫黄島では、太平洋戦争末期の昭和20年2月から、上陸しようとしたアメリカ軍とこれを阻止しようとした日本軍との間で激しい戦闘が行われ、日米双方でおよそ2万7000人が戦死しました。東京都は昭和58年から島で追悼式を行い、29回目の今回は遺族や都の担当者などおよそ60人が自衛隊機で島に渡りました。式では、遺族を代表して祖父が戦死した板橋区の志村昭さんが、「悲惨な戦争を決して繰り返してはならないということを、初めて硫黄島に来て深く心に刻みました」と追悼のことばを述べました。参列者はこのあと、摺鉢山のふもとなど激戦の跡地を回り、花を手向けたり、手を合わせたりしていました。父親を亡くし遺骨収集などで何度も硫黄島を訪れている足立区の斎藤洋一さん(68)は「1日にコップ1杯の水だけで戦ったと聞かされているので、自分も水を控えて島に来ます。戦争の記憶を子や孫に継承するのが私たちの務めです」と話していました。