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33人が年間推計10ミリ超

局地的に放射線量が高い地域がある伊達市で、9000人余りの住民を対象に放射線の外部被ばく線量を調査したところ、年間の推計値が10ミリシーベルトを超える人が33人いることがわかり、市はこの人たちがどのような生活状況で被ばくしたのかなどを調べることにしています。
市は去年8月以降、市内の中学生以下の子どもや妊婦それに局地的に放射線量が高い特定避難勧奨地点がある地域の住民を対象に、ガラスバッジと呼ばれる小型の線量計で放射線の外部被ばく線量を調査しています。
市によりますと、去年9月から11月までの3か月間に行われた2回目の調査で、対象の住民9443人のうち、年間の推計の外部被ばく線量が10ミリシーベルトを超える人が33人いることがわかりました。
このうち2人は、年間の推計値が避難の目安とされる20ミリシーベルトを超えていたということです。この33人は、いずれも特定避難勧奨地点のある地域の大人で、子どもや妊婦は含まれていないということです。
市では、この人たちがどのような生活状況で被ばくしたのかなど、詳しい聞き取り調査を進めるとともに、内部被ばくの検査も行うことにしています。
福島県健康増進課によりますと、こうした調査は住民に日常生活でどの程度の放射線に外部被ばくするのか知ってもらう目的で、県内の59のすべての市町村で主に子どもや妊婦を対象に行われています。
比較的放射線量が高い浪江町の砕石場でとれた石が、二本松市の新築マンションのコンクリートに使われ室内で高い放射線量が測定された問題も、こうした調査がきっかけで明らかになりました。
調査は各市町村が個別に行い、対象者や期間などが異なるため比較することはできませんが、県健康増進課の担当者は年間の推計の外部被ばく線量が20ミリシーベルトを超えたケースはこれまで聞いたことがないと話しています。
伊達市によりますと、今回の調査で推計値が20ミリシーベルトを超えた2人は、いずれも農作業で屋外にいる時間が比較的長かったと話しているということです。
推計値が20ミリシーベルトを超えたことについて、伊達市のアドバイザーを務める県立医科大学の宍戸文男教授は「将来の健康への被害はない」という見解を示しているということです。
伊達市では、去年8月の1回目の調査で、ガラスバッジが窓際に長時間放置されるなど正しく測定が行われなかったケースがあったことから、推計値が10ミリシーベルトを超えた33人について正しく測定が行われたかどうか確認するとしています。
また、今回の調査結果を分析し、現在進めている住宅などの除染をより効果的に進める対策に役立てられないか検討することにしています。

01月25日 12時43分

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