NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルが、日本におけるモバイル非接触ICサービス(オサイフケータイ)のさらなる拡大に向け、「モバイル非接触ICサービス普及協議会」の設立に合意した。海外メディアほかが報じている。
協議会が活動内容として発表しているのは以下の2点。
- お客様が、国内外のサービス規格の違いを意識することなく、モバイル非接触ICサービスを国内外で利用できる環境の整備運用
- 国内通信事業者のモバイル非接触ICサービスの共通仕様策定、および運用の統一化を行い、サービス提供者などが低コスト、且つ迅速にサービス提供できる環境を構築
皆さんも自分の携帯に「オサイフ」がついていることは知っていても、それが何かまで深く考えたことはあまりないのではないか。
現在日本で主流のオサイフ用ICチップは、FeliCaチップだ。これに対してSuicaやナナコなど、複数のオサイフサービスがあるため余計混乱をきたしている。
NFCが採用されることで全てのオサイフが一つのサービスに集約されるのだろうか。
利権社会の日本のことだから、それは難しいのかもしれない。
NFCとは近距離無線通信(Near Field Communication)の意味であり、広義ではFeliCaもNFCである。
ここでいうNFCとは、Android 4.0スマートフォンから多く採用されるようになる国際標準規格のNFCチップのことである。(NFC自体はAndroid2.3からサポート)
NFCはオサイフだけでなく従来の日本の携帯電話に多く搭載されている「赤外線」の役割も果たす。(Android 4.0の新機能、Beamなど)
これにより、現在のFelicaや赤外線を搭載した「ガラパゴス・スマートフォン」から「グローバル・スマートフォン」への移行が進むことは間違いない。
このことに追い風なのが、SONYが開発したFelica搭載NFCチップである。従来までのFelicaとも互換があり、なおかつNFCにも対応できる。
すでに今年11月からサンプルが1チップあたり600円で出荷済みであり、来年には日本でもNFC旋風が巻き起こるかもしれない。
(特にソニエリは来年Xperiaの新機種を多く控えている。親会社のNFCチップを積んでくるのか。)
本件は三社協議であるので、それぞれ各社の思惑もありスムーズには進まないだろう。
それでもガラパゴス化から抜け出せるのなら、亀の歩みでも、見守ろうではないか。
Beamのデモ。
Beamのデモ2。
Beamのデモ3。
ソース:「モバイル非接触ICサービス普及協議会」を設立 | 2011年 | KDDI株式会社
報道発表資料 : 「モバイル非接触ICサービス普及協議会」を設立 | お知らせ | NTTドコモ
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