日立、ハードディスク事業の売却を見直しへ--タイ洪水の影響 このエントリーをはてなブックマークに追加



hitachi_hdd
「今まで安すぎたんや……」

日刊工業新聞が報じるところによると、日立はハードディスク事業の売却を再検討しているようだ。
この背景にはタイ洪水の影響で、ハードディスク価格が高騰した事で結果的に利益が改善され、採算がとれるようになったためとみられる。
以下が記事全文である。

日立製作所の中西宏明社長は22日、米ウエスタンデジタル(WD)へのハードディスク駆動装置(HDD)事業売却について再交渉の可能性を検討していることを明らかにした。
日立は3月にWDにHDD部門を約43億ドルで売却することを決めたが、タイの洪水によってHDD相場が上昇し、採算が大幅に改善したことで「売却価格が安すぎると批判される」(中西社長)懸念があるため。WDによる各国の独占禁止法に基づく規制当局との交渉が難航していることから、場合によっては売却そのものを見直す可能性も浮上している。
HDD最大手のWDの主力工場はタイ洪水で水没。ディスクへのデータの記録を担う基幹部品であるヘッドの生産再開のめどが立っていない。このため世界でHDDが品不足になっている。日立の工場は被害を受けなかったため、短期的に利益率が向上し、世界シェアも伸びているという

ここからもわかるように、今のハードディスクは安すぎるのである。消費者にとっては嬉しいことだが、
日立のような優秀なモノづくりができる企業が、その事業を手放すというのはどこか構造に歪みが生じていると思われる。

といって我々のできることは、せめて日立の製品を買って応援することくらいしかできない。
海外メーカーのHDDより、安心して使えるのだから……。(最近は使えなくなってきているという声も聞くが)

いずれにせよ、日立のHDD技術が流出することは避けられたわけだ。素直にそこは喜びたい。


日立のHDDを分解。なかなか見ることのないHDDの内部である。(素人はマネしちゃダメ、絶対。)


東芝Regzaに外付けHDDを取りつけ。


日立内蔵HDD、1TB。Regza用だとか。

 

 

ソース:日立、HDD売却の再交渉検討-タイ洪水で相場上昇:日刊工業新聞

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