最先端のがんの研究に取り組んでいる「国立がん研究センター」の創立50周年を記念する式典が、天皇皇后両陛下も出席されて、東京で開かれました。
「国立がん研究センター」は、50年前の昭和37年に創立され、最先端のがんの研究を行うとともに、がん治療の拠点として病院の支援や専門医の育成などにあたってきました。東京・千代田区で開かれた記念式典には、両陛下が出席されたほか、全国のがんの専門医などおよそ500人が参加し、はじめにセンターの嘉山孝正理事長が「がん対策の中核的機関としての使命を果たすため、努力を続けていきたい」とあいさつしました。このあと天皇陛下が、がん患者の一人として医療の恩恵を深く感じているとしたうえで、「がんの研究が今後一層進み、治癒率が更に高まり、また、人々の生活習慣上の注意などとも相まって、がんを患う人が少なくなっていくことを期待しています」と述べられました。国内では、がんで死亡する人が年々増えていて、センターでは、今後、研究施設を新たに設けるなどして、がん治療の最先端の薬の開発などを進めていきたいとしています。