2012年01月24日(火) コメント「tenntekeさんへ。さあ?」が壺にはまった。
■[生活] 円高亡国論の一番槍
読んだ。
- 作者: 安達誠司
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/01/17
- メディア: 新書
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前から3分の2くらいまでは、高校生の教科書にしてもいいんではないかな?ってのが第一印象。ただし、最後の方は牽強付会ではなかろうか?って思ったな。
そして、最後の提言。要するに、これなんだけれども*1、
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20120124/1327368338
どうも、うなづけない。インフレを一番槍に持ってくる*2のは、どうなのかな。まあ、私がきわめて保守的な人間だから懐疑的というのはあるかも。
参考
■[ネット] まあ、このエントリ自体が今更だけれども
これ、今更の印象。
−−−
http://d.hatena.ne.jp/kerodon/20120122/1327213132
で掲げた本には、(真偽は不明だけれども*3)格付け会社のアナリストさんが、証券会社内で講演するなど、一種のアドバイザリー業務も行っていた、って書いてあったぞ。
そこで組成された金融商品にトリプルÅの格付けを与えて、証券会社はその商品を売りまくったんだってさ。で、金融システムが崩壊のふちに立ったら、即座に格付けを下げて、世界規模の信用収縮につながったそうな。
2012年01月22日(日)
■[メモ] 知らなくても良いこと
近隣のブログで、梅棹忠夫さんに触れられていたので、猛スピードでコメントを書きまくったら、えらく長くなってしまった(コメントとしては)ので、ここに置いておこう。
−−−
こんにちは。
梅棹忠夫さんといえばB6ノートの伝道者というイメージがありますね。司法試験に立ち向かう人々が、論点整理に利用していると言う厚めの紙に二口リングのノートです。
しかし、元々は梅棹さんが所属していたAACKという京都大学山岳部OB&OGが、屋外学術調査を行う際のフィールド・ノートだったのです。フィールドから図書館の机上で活躍するようになったのですね。
このAACKという団体。調べてみると錚々たるメンバーが出てきて凄いですよ。ドラマでやっていた「南極大陸」。主人公(木村拓哉)は東京大学の研究者という設定ですが、実際はAACKが計画を推進していた(はず)です。
木村拓哉役も京都市出身の「どす」の利いた話し振りです*1。隊長役さんは、かろうじて京都弁を駆使していましたが。
長々と薀蓄を垂れ流して、失礼しました。
- 作者: 梅棹忠夫
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1998/01
- メディア: 文庫
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−−−
と、私は相変わらず自分の知っていることについては、長々と薀蓄を垂れまくる嫌な奴だな・・・。
AACKに関しては、非常に魅力的な本があったのだけれども、もうとっくに絶版になっているらしい。またインターネット上での情報も拡散されてしまっていて、あんまりよく分からないな。
■[生活] デカップリング論
図書館で借りた本を読んだ。
- 作者: ローレンス・マクドナルド,パトリック・ロビンソン,峯村利哉
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2009/09/17
- メディア: 単行本
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とても面白かった。いや、近年まれに見る面白さだった。人待ちの小さな時間にも、ぐいぐいと惹きこまれるようにして読んだ。
私は金融関係者ではないので、難しい用語が山盛りだったが、その一つ一つを丹念に電子辞書で調べ、それで捕捉されない事項についてはネットで検索しながら読み進めた。ちなみに、前者の捕捉率(?)というか網羅性には脱帽した。電子辞書がワープロ専用機と同じく消えていく定めである、というのは嘘だな。
内容は?うん、読んでのお楽しみ。
2012年01月20日(金)
■[生活] 出現した謎の物体
先日、三日間で上下巻を一周。
- 作者: 山口俊治
- 出版社/メーカー: 語学春秋社
- 発売日: 1998/03
- メディア: 単行本
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目から鱗がボロボロ落ちた。とはいえ、スピードがアップアップだったので、もう一周を少し念入り入りにやろう、と思っているよ。
この本のすごいところは、文型の説明が非常に丁寧に記述されていること。なにしろ、第5文型に一章半がさかれている。
最近の英文だと(とりわけ口語において)第3文型で表現されることが多い、と図書館でぱらぱらっと読んだ本に書いてあったけれども、読解においては、やっぱり第5文型をおろそかにできない、と思っていたところなので、その詳しい説明は嬉しいな。
二周目で、判読できなかった箇所については、ノートに書き写して、確認のための例文集として活用しようと思っている*1。ここまでは、一週間程度の工程でできるといいなあ。
さて、「フォレスト」から一つ学んだこと。
1.Only in case of emergeny can you use this exit.
2.Rarely does he tell a joke.
これに関しての説明は、
否定の意味をもつ副詞(句)が強調のために文頭に置かれると、その後はYes/No疑問文と同じ語順になる。
ということが書かれているだけで、2.のdoesってどこから沸いてきたのだろうかな?と頭の隅に引っかかっていた。そこで、すがるように紙辞書を紐解いてみると、
[doと倒置構文]
[強調・制限・否定]の副詞(句)が文頭に置かれると主語と助動詞の倒置が起こる。
これが、上記に掲げた1.の場合だと思う。辞書は続く。
もとの文に助動詞がない場合do[does,did]が現れる。
うん。これが、私の頭を悩ましていた2.の文のことだろう。英語が分かっている人には、「アホなことを言ってるよ(笑)」って思われるかもなので、ちょっと恥ずかしいな。
まあ、何にせよ、流石に紙辞書であるなあ*2、とあらためて思った次第。以前、書いたように紙辞書で、単語を食べるように身に付けようということは、これからも続けていこうと思っているけれども、文法事項についてもしっかりと活用しようと思ったぞ。
−−−
今後は、英語の学習に使える時間が少なくなってくると思うので、それまでに英語の基礎を整えられるといいなあ、って考えているよ。人に教えてもらった「英字新聞の気になる記事をピックアップして読む」については、英語の学習に使える少ない時間外でも実行できそうだ(しばらくの間だけだと思うけど)。
2012年01月19日(木)
■[生活] 孤独な複雑系と遺伝子について
本屋に行ってきた。ただし、物量逓減策と節約策のためイロイロと立ち読みで済ませたよ。公式HPには反映されていないのだけれども(大丈夫?*1)「週刊東洋経済」は面白かった。
曰く「巷間の流行本の類(マーケティングとかボクはこうやって成功したんだ!)ではなくて、教養のための読書をしよう」という内容。
マンキューの教科書から始まり、ルソー「孤独な散歩者の夢想」、朝永振一郎「物理学とは何だろうか」、中村広治郎「イスラム教入門」(これは違う本だったかもしれない)なんてな感じ。ああ、一世を風靡したR・ドーキンス「利己的な遺伝子」ももちろん推薦されていた。
ちょっと異色なところでは、山田風太郎「戦中派虫けら日記」もランクイン。この本は、結構、最近に読んだので、記憶に残っている。トルストイの「人生論」について、大いに書かれていたっけな。
で、古本屋で「人生論」を購入したのだけれども、うむ、さっぱり分からんかった・・・。人生論というよりも人間論じゃないかよ、とか稚拙に思ったことは、なんとなく覚えている。
話を戻して「教養のための読書」。これはと思っていた本が紹介されていなかった。横溝正史「本陣殺人事件」じゃなくて、M.ミッチェル ワールドロップ「複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち」。
複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち (新潮文庫)
- 作者: M.ミッチェルワールドロップ,Mitchell M. Waldrop,田中三彦,遠山峻征
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/05
- メディア: 文庫
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この本は、とても面白かったぞ。そして、所謂、複雑系ナニナニの先駆けになった本だったと思う。複雑系経済学とかね*2。他にもさまざまな分野(生物学とかかな?)で「複雑系」が流行していたような気がするな。
さて、立ち読み。「週刊ダイヤモンド」にも興味深い記事が載っていたので、サクサクと読んだ。あと気になっている本も読んだ。
- 作者: デビッド・キャリー ジョン・E・モリス,土方奈美
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2011/12/09
- メディア: 単行本
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これは、投資ファンドなのにニューヨーク証券取引所に上場しているグループの変遷史。匿名性が重要視される「ファンド」が、なにゆえに公開会社になったのか?「なにゆえ」にかは分からない。立ち読みだったからだね。2,800円ナリは、ちょっと購入には迷ってしまうな。
結論。立ち読みの利点は、足が疲れるので速読(っていうのかな?)でスイスイ読めることだね。
2012年01月17日(火)
■[生活] 1927年のハイゼンベルク
近隣のブログで紹介されていた「不確定性原理」が、おっと、はてなキーワードのトップになっているぞ。
このため、位置と速度は、一方を正確に測ろうとすると、もう片方の誤差が増える。これが不確定性原理で、ドイツの物理学者ハイゼンベルクが1927年に提唱。32年にノーベル物理学賞を受賞している。
直前に引用していたぜ(エッヘン!)。
といっても内容は全然知らないのだけれどもね。ただカッコいいかな?って引用しただけなんだ・・・。
不確定性原理。結構、ミステリ小説の小道具として使われる。「不確定性原理の殺人事件」とかいうオンボロの小説もあった。
しかし、その大元を辿れば、京極夏彦のデビュー作「姑獲鳥の夏」に到達する。これなんかは、まさに不確定性原理が、始めから終わりまでを貫いている。
まあ、「これでいいのか?」という結末はトンデモ・ミステリかと見紛うばかりだけれどもね。
- 作者: 京極夏彦,笠井潔
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/09/14
- メディア: 文庫
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他には、
http://keroyan.exblog.jp/2937019/
「量子力学の不確定性原理のことを思いつめていたようだ。全ての現象は観測する主体を抜きにしては存在しえない。」
とケレンで使われたりもしている。という風に不確定性原理とミステリの相性を考えてみました。