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5人の死者を出した焼肉酒家えびすの集団食中毒事件で、来月19日に予定されているフーズ・フォーラスによる被害者向け説明会は、射水市で開かれることがわかりました。
また、被害者への賠償額は当初の集計より圧縮され、およそ4億2千900万円になる見通しです。
えびすを運営していたフーズ・フォーラスは来月上旬に金沢地方裁判所へ特別清算を申し立てる予定で、その後、来月18日から19日にかけて福井、富山、石川で被害者向けの説明会を開きます。
KNBの取材で、県内の会場は射水市の大門総合会館大ホールで来月19日の午前10時から開かれることがわかりました。
フーズ・フォーラスはこの説明会で債務状況や今後の賠償の見通しについて説明することにしています。
被害者への賠償をめぐっては、去年11月末の時点で被害者から請求があった治療費や慰謝料などの賠償額はおよそ8億6千300万円で、このうちフーズ側が債権として認めた金額はおよそ5億8千800万円でした。
請求額に対して認めた額が少なくなったのは、フーズ側が「医療機関に支払いが済んでいない治療費は債権と認められない」としているためで、被害者に対し医療機関からの領収証を改めて提出するよう求めていました。
大村安孝清算人によりますと、その後、被害者から再提出された請求を集計したところ、請求総額は当初より1億7千300万円圧縮されおよそ6億9千万円になりました。
これをフーズ側があらためて領収証があるかどうかや慰謝料の算定基準に合わせて計算し直した結果、被害者の債権として認める金額は4億2千900万円になりました。
これに加えて去年11月末の時点で銀行や取引業者などに対する債務も10億円ほどあり、負債総額は14億円程度になると見込まれています。
1億5千500万円しかないフーズ社の資産では、治療費の1割程度しか補償できない計算です。
被害者への賠償をめぐっては、フーズ側は請求されたもののなかに内容を確認できないケースが含まれていることなどからも医療機関への支払いを済ますよう被害者に求めています。
しかし、被害者の中には治療費が高額で支払えないままの人や債権として今後認めてもらうためにやむなく支払っている人などさまざまです。
大村清算人は被害者への補償を優先するため一般債権者に債権放棄を求める交渉を続けるとともに、卸業者の大和屋商店が調停に応じなければ民事訴訟を起こして賠償を求めたいとしています。
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