協栄ジムの歴代世界王者の写真の前でポーズを取る佐藤
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WBC世界スーパーフライ級3位の佐藤洋太(27)=協栄=が同級王者スリヤン・ソールンビサイ(23)=タイ=に挑戦することが23日、協栄ジムから発表された。3月27日、東京・後楽園ホールで行われる。
佐藤は前日本スーパーフライ級王者。昨年11月に5度目の防衛を果たした後、王座を返上。プロ戦績は26戦23勝12KO2敗1分け。現在は1引き分けをはさんで18連勝中。中学3年からボクシングを始め、東北福祉大でもボクシング部に所属したが「ボクは変則スタイル。アマチュアではガッツポーズしちゃダメ、ストレート以外はダメ、頭下げちゃダメとか言われた。アマじゃトップになれない。プロなら楽しくできる」、半年で退学し、プロの世界へ飛び込んだ異端児。
研究熱心で世界の名ボクサーのテクニックをまねる天才。フェイントを駆使したトリッキースタイルに、金平圭一郎会長は「佐藤の試合はとにかく面白い。世界戦でも毎ラウンド、変わったことをやりますよ。まさにイリュージョン・ボクサー。カウンターがうまいから、ひょっとしたら“幻の右”がさく裂するかも」とニヤリ。
過去11人の世界王者を輩出した協栄だが、2008年大みそかに坂田健史がWBA世界フライ級王座から陥落以来、世界王者不在。世界戦前日が命日の先代・金平正紀会長に朗報を届けたい。 (竹下陽二)
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