ヤクルト山本斉　滝行２ケタ祈願

　昨年、プロ初勝利を挙げたヤクルト・山本斉投手（２２）が２３日、埼玉県和光市の清龍寺不動院で滝行を行った。水温は６度。下着も脱ぎ白い滝衣（たきえ）１枚だけの姿で、１分、１分半と２度、頭から水を浴び「１年間、１軍ローテで２桁勝利」と唱えて今季の活躍を祈願した。

　「想像以上に冷たかった。頭が取れて膝から下が無くなったような感じ。修行の厳しさをあらためて感じたが、軽くなったというかすっきりした。やってやろうという思いを強くした」と、気合が入ったようだ。昨年は４月２２日の広島戦で７イニング無失点でプロ初勝利を挙げローテ入りしたが、その後は白星なしの６敗。７月半ばに２軍落ちした。「自分の負け数のせい（でＶ逸）という気持ちもある。もっと頑張れていたら優勝に近づけたはず。自分に足りないのは精神面」と、リベンジに向けて自分にハッパを掛ける意味での滝行だった。

　清龍寺の「不動の滝」は秩父山系の地下水の湧き水で、乃木希典元陸軍大将が日露戦争出征前に１週間滝行を行ったという。勝ち運あらたかな修行で、不動のローテ投手を目指す。　（竹村和佳子）