今月中旬、米国西部ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」の主役は韓国企業だった-。韓国・中央日報は誇らしげな見出しを掲げた。2010、11年の2年連続でIT(情報技術)企業の売上高世界一を記録した韓国サムスン電子の李健煕(イゴンヒ)会長はCESの会場を視察し、「進んでいた日本は力が落ち、若い中国は追撃に熱を入れるが、まだ韓国を追いかけるには時間が必要だ」と自信をみせた。同会長が3年ほど前に「中国に追い上げられ、日本は先を行く状況で、韓国はサンドイッチ状態になる」と危機感を訴えていたのとは対照的だ。
今年のCESの主戦場となったのは次世代テレビ。サムスンや韓国LG電子は新技術の有機EL(エレクトロルミネッセンス)の55型テレビを出展し、年内に発売すると発表した。有機ELは、従来の液晶テレビに比べ、薄型で、発色がよく、消費電力も少ないのが特徴だ。
対する日本勢は、ソニーがLED(発光ダイオード)を使用した次世代ディスプレーを、パナソニックや東芝はインターネット接続機能を強化したスマートテレビを展示し、巻き返しを図っている。