プロボクシングWBC世界Sフライ級3位の佐藤洋太(27)=協栄=が3月27日に東京・後楽園ホールで世界タイトルに初挑戦することが23日、発表された。王者のスリヤン・ソールンビサイ(22)=タイ=は小柄で、佐藤は同じ岩手県出身のWBA世界ミニマム級王者・八重樫東(28)=大橋=にスパーリングを依頼。“みちのくの絆”を生かして王座獲得を目指す。
5度防衛した日本同級王座を返上し、初の世界戦に挑む佐藤は「小学3年生の頃から夢見ていた舞台。体が小さくて動きの速い相手だが、正直自信はありますよ」と決意を語った。
心強いサポートが約束されている。盛岡市出身の佐藤と、北上市出身の八重樫は昨年末に地元紙の企画で対談。当時は交渉中だった今回の世界戦に向けて「(王者と)体型が近いから、挑戦が決まったらスパーリングやろうよ」と提案され、24日に実現する。
1メートル60のソールンビサイは佐藤より約10センチも低く、3階級下の八重樫とほぼ同じ身長だ。「おまえも世界王者になって、一緒に岩手を盛り上げようぜ!」という1学年上の八重樫に佐藤は感謝感激。東日本大震災で被災した故郷が結んだ強い絆に応える。 (櫃間訓)
(紙面から)