DS『ゴーストトリック』開発の裏話を巧舟ディレクターに聞いてきた
カプコンから6月19日に発売されるDS「ゴーストトリック」のブロガー先行体験会レポ
◆ゴーストトリックとは◆
正式タイトル : ゴースト トリック
対応機種 : ニンテンドーDS
ジャンル : ミステリー
発売予定 : 2010年6月24日
価格 : 5040円
CERO : B
発売元 : CAPCOM
公式サイト : http://www.capcom.co.jp/ghosttrick/
シリーズ累計390万本突破の大人気シリーズ『逆転裁判』シリーズの生みの親である
巧舟(たくみ しゅう)が手がける完全新作ミステリー。
体験会は東京新宿にあるカプコン東京支店で開催。
ディレクター/巧舟さん、プロデューサー/竹下博信さんが
大阪のカプコン本社から駆けつけてくれました。
まずはじめにゲームをプレイ・・・ということで
新品のパッケージを開封するところから始まりました。
CAPCOM :: ゴースト トリック 体験版
公式サイトで体験版が公開されているので遊んでみるといいかも。
死んでタマシイになった主人公シセルが4分前の世界に戻る力を身につけ、
モノをアヤツルことで運命を変えていき、自分の死の真相に近づいていくという面白い内容です。
んで、ストーリーが進むたびに色々なものを操ることになるんだけど、
面白いのがパッと見じゃ攻略法が全然わからない所で、
色々とモノを操ってみることである時にハッっと攻略法がわかるんです。
それがうまくいった時の達成感はホント気持ちいい。
第3章まで遊んだけど、その間に結構たくさんのキャラクターが出てきました。
巧さんらしいテンポの良い会話まわしで読み易かったです。
◆質疑応答タイム◆
―発売日が6月24日から19日に変更したのはなぜ?
竹下:6月2日に任天堂からDSシリーズの値下がり発表があり、それを受けて急遽営業からその日に合わせたらどうだという話になり前倒しすることになりました。
―ギャルゲー激戦区24日から離脱したということは
竹下:「そんなに」ないと思います、ちなみに24日はモンハンFの発売もあるのでそちらもよろしく(笑)。
―逆転裁判の時、コラムで「俺の知ってる推理ゲームはどれもピンとこない。
誰もが納得するゲームという形でのミステリーのスタンダードをつくるんだ」と言ってましたよね
巧:若かったころに・・・
―逆転裁判はいつも新しい形のスタンダードを作るという考えがあったと思うんですが、
今回もそういう思いはあるんですか?
巧:逆転はアドベンチャーというカテゴリの中でスタンダードにしたかったという思いがありました。今回は思いつきからしてあまり他に似た感じのゲームがないかなと思っています。
アドベンチャーは「文章を選択して進める」ってイメージが強かったので。そうじゃないアドベンチャーってのも提示してみたかったんです。最初に見てもらったときにパズルやアクションって印象を受ける人がいるみたいで、そこでこういうものもアドベンチャーとしてありなんだよ、ということを知ってもらえると嬉しいですね。
スーパーファミコンで「アウターワールド」ってのが昔ありましたけど、あんなのが好きで影響を受けたってのもあったかもしれません、僕らでもそういうのをつくってみようよ、という感じで。
※アウターワールド
―インクレディブルマシーンとかに影響はありますか?
巧:インクレディブルマシーンは今回は特に影響はないかな、でも、やったことはあるのでどこかで影響はあるかも知れないですね。ピタゴラスイッチとか。
インクレディブルマシーンは「パズル」と「パズル」の正当派ですが、今回は「パズル」と「ストーリー」の融合というか、パズルの中でシナリオを語ってみたかったんです。
死の4分前のデモで死の真相がわかったり、知らない答えが出てきたり、新しい言葉がわかったりみたいな。
※インクレディブルマシーン
―開発にはどれくらいの時間をかけましたか?
巧:実際には2007年から2年ちょっとくらいです。
でも考え始めたのはもうちょっと昔で逆転裁判3が終わった2004年に一旦考える時間がありました。
それからDSで2作つくって、2007年から2年ちょっとかけました。結構期間的には多くかけさせてもらっているのでプレッシャーもあります(笑)。
―何人体制で2年ちょっとなんですか?
巧:人数は流動的に変わりましたけど一番多い時は20人くらいでした。
―DCの「ルーマニア#203」に似てるところがあったように思ったけど影響は受けているんですか?
巧:変わったゲームが好きなので。コンセプト考える時に影響を受けていると思います。でもプレイしてはいないのでどこかで中身が被っていたらどうしよう・・・。
見た目とかもタイトーのEXITに似てるってたまに聞かれたりね。でもEXIT(2005年)より僕のほうが2004年からなので考えたのは僕が先ですよ(笑)
※EXIT
―「死の4分」はどうして3分じゃなくて4分になったの?
巧:最初は10分にしていました。でも10分では緊張感が保てないと思ったんです。3分ってのはよく使われてるし。でも4分はあんまり使われない。死ともかかっている。それにこれから先も使われないんじゃ、ということで4分にしました。
―続編は考えずに作りましたか?それともいざという時に続編を出せるように色気を出してつくりましたか?
巧:僕の深層心理はわからないですけど、いつも続編はあまり考えていません。「逆転裁判1」と同じく全力投球しました。今回も続編って話はまだないので全部つっこみました。
―1番気に入ってるキャラは
巧:シナリオ書いているとヒロインのリンネや主人公のシセルとかはどうしても近い位置にいると思いますね。動きでは今週の木曜発表の白いコートの謎のひらひら男です。ゲーム後半で物凄い動きをする人で、どれだけ変な動きをして良いゲームなのかを皆にわかってもらえるように結構長い時間かけてつくりました。
―どれくらいのボリュームなんですか
巧:人によりますが15時間から20時間くらいです。遊び応えはあると思いますよ。
―クリア後の特典は?
巧:無いと思います。逆転裁判と同じで、持てるパワーを本編に注ぎ込むつくりにしています。おまけモード出現とかには手を回していません。
―ゴーストツイートの企画はいつからですか?
巧:大体はじまる1ヶ月前です
―ツイッターマスターの神谷さんの影響はあったの?
巧:奴からはかなりメールがありました。奴はつぶやきすぎですよ(笑)
―今回は竹下Pと組むのは初めてですが組んでみてどうだった?
巧:竹下Pはとにかくチームのやりたいことを見守るタイプでした。
2年ちょいっていう開発期間も獲得するのに苦労があったはずなんですけど、チーム内にそれは伝わってこなかった。
僕たちがやりたいことをやれる環境をつくってくれました。
―シセルがナルホドくんみたいにトゲトゲしてるのは狙ったんですか?
巧:特に気にしていません。でもシルエットとかで映えるために頭を特徴つけることはしました。
―漫画化や「VSカプコン」みたいなへの出演の予定は?
竹下:広がりを持たせるやり方はいいと思いますがそれぞれを楽しめる人と「原作とちがう」って言う人がいてそこの判断が難しいので慎重にいきたいと思っています。
―世界は目財していますか?
竹下:目指してますよ、E3で英語版を出展して広めていきたいな、と思っています。逆転裁判の時は日本市場を考えていたので日本的な空気が強かったのですが、今作はある程度無国籍だったり普遍的な時代設定に気を使っているので海外でも違和感無く入れると思っています。
巧:今回はキャラクターの名前の語感がどこの国の人ってわかりづらくしたかったんです。その甲斐あって今回は海外版でもシセル・リンネとほぼ変わらずにいるのが特徴的だと思います。。
―逆転裁判をプレイしてる人がニヤリとできる所はありますか?
巧:多少エッセンスが入っていますが、今回は「誰それが出てくる」みたいなのは無いです。
―開発費は?
竹下:具体的な数字は言いづらいですけどDSのソフトにしてはかなりかかってるほうだと思います。
サインを頼んだら快く承諾してもらった・・・凄く良い人・・・
ありがとうございます、宝物にします。
ゴーストトリックはTGSで体験版やった時から楽しみにしてたけど
まさに期待以上の出来だった。是非みんなも手に取って遊んでみてほしい。
【PV】
【そのほかGT情報】
Juicer Bar
ゴースト トリック イーカプコン限定版(NDS)
税込5,555円(税抜5,290円)
サウンドトラック付き(twitterによるとサントラ単体の発売予定なし)
予約ページに視聴あり