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2011年10月19日

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進学特集

社会と接点を 「就活のバカヤロー」石渡嶺司さんに聞く

写真:石渡嶺司さん:就職活動や大学生活について語る大学ジャーナリストの石渡嶺司さん=東京都中央区就職活動や大学生活について語る大学ジャーナリストの石渡嶺司さん=東京都中央区

 「時間と学費をムダにしない大学選び2012」(光文社)や「就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇」(光文社新書)の著者で大学ジャーナリストの石渡嶺司さんに就職活動の現状と大学生活への心構えを聞いた。

     ◇

 現在の就職活動の特徴は早期化、長期化だ。早い学生は3年生の夏からインターンシップを始め、秋の会社説明会を経て、4年生の春から採用試験に臨む。内定を得ることができなければ、卒業直前まで活動は続く。それでも未内定で、就職留年やそのまま卒業する学生も多い。

 経団連は倫理憲章を変更して、現在の3年生の就職活動から会社説明会など「広報活動」の開始時期を3年生の12月1日以降にした。歯止めの掛かった部分もあるが、外資系や中小企業は縛られない。長期化する就職活動に振り回され、学生や大学、企業とも疲れ切っているのが現状だ。

 その中で女子は元気だ。企業の採用担当者に取材をすると、エントリーシートや筆記試験、面接の結果だけの評価では、女子の方が優秀で、男女採用のバランスが崩れるため、「男子にゲタを履かせている」という話をよく耳にするほどだ。文部科学省の学校基本調査では、女子学生の就職率は67.6%(2011年度速報)で、男子よりも10ポイント以上高い。

 大学を長年取材した経験から、大学生には「勉強しよう」と言いたい。企業が大学生を採用したい理由の一つは、あるテーマについて論理的に考え、リポートをまとめる経験が豊富にあると考えているからだ。この経験は全ての仕事に通じる。

 また最近、内定を得る学生とそうではない学生の二極化が目立つ。違いは社会との接点が多いか、少ないかだ。アルバイトでもインターンシップでも、自分と別の世代と交わり、別の価値観を学び、慣れることが重要だ。また自分がこの会社の社員ならどうするかと考えるべきだ。社会の中では、学生は企業からサービスを受けるお客様の立場。お客様意識のままで就職活動に挑んでも、企業には受け入れられない。

 最後に語学。どんな企業に入社しても今後、英語の必要性が低下することはない。あとは日本語だ。話せるのは当たり前と思いがちだが、自分の考えを正しい日本語で分かりやすく表現することは意外と難しい。地道にリポートを書き、本や新聞を読んで力を付ければ、結果的に就職活動にも生かせるはずだ。

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