特集

特集「未解決事件
主婦殺害から7年」


(4)殺人犯の奇妙な行動 手掛かりを追う

次々と浮かび上がる犯人像。
なぜ、犯人は捕まらないのか?

事件を担当した和田森成彦刑事(当時)
「白昼の事件で、人通りが途絶えた。
犯人の目撃情報が少なかった
ということが言えます。
そして、殺される動機が見つからない」


日頃から用心深かったという奈美子さん。

来客があると、
必ず玄関先が見えるこの窓から、
客の姿を確認していました。

しかし、あの日、奈美子さんは玄関を開けた。
犯人は顔見知りだったのでしょうか?


さらに、室内にある奇妙なものが残されていたことが分かりました。

テーブルの上に、
犯人が持ち込んだとみられる
“紙パックの乳酸飲料”が置かれていたのです。

付属のストローを使わず、
直接、注ぎ口から飲んだ形跡があり、
中身が、ひと口分無くなっていました。


さらに、玄関先の床には、
なぜか、
その乳酸飲料がこぼれていました。


乳酸飲料は、普段買っていた?

「子ども向けのものではないので、
買っていない」
と、高羽さん。


警察で調べたところ、
この乳酸飲料は
愛知県日進市内の工場で製造されたものと判明。

さらにその製造番号を調べると、
西三河地域でしか、
販売されていなかったことも分かりました。

乳酸飲料を犯人の女が持ち込んだとすると、
当時、女は西三河地域で生活していた可能性が高いのです。


数々の凶悪事件を手掛けてきた、
元警視庁捜査1課長、田宮榮一氏。

犯人の手掛かりは残されていないのか?
現場アパートを訪れました。




まず、
最初に気に掛かけたのは、
犯行現場とされる玄関先。
田宮さん
「奈美子さんが出てきた時に、
いきなり斬りかかっている。
これは“物盗り”ではないね。
どうしても
“恨み”があったのでは…」

犯人が、奈美子さんに一方的な強い恨みを持っていたと指摘する田宮氏。


また、現場に残されていた乳酸飲料についても、犯人の心理をこう分析する。

「犯人は大変な興奮状態、
喉がカラカラでしょうね。
ですから、ストローで飲まずに、
注ぎ口から直接飲んでいる。
一気に飲んだものだから、
つかえて上手く飲み込めない。
玄関まで行って、吐いたのではないか」
と、田宮さん。

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