【ドバイ＝中西俊裕】反政府デモが続くイエメンのサレハ大統領は22日、「自分は至らなかった」とする異例な反省の弁を述べた。同国からの報道では、大統領は首都サヌアで政府関係者を前に「隣国オマーン経由で、療養のため米国に向かう」と発言。同時に「すべてのイエメン国民に、33年間の統治で至らなかった点について許しを請う。私の謝罪を受け入れてほしい」と述べた。
大統領は湾岸協力会議（ＧＣＣ）加盟国による権限移譲案への署名を再三遅らせた末、2011年11月にようやく退陣などの手続きを定めた文書に署名。その際も、サウジアラビア首脳を前に笑みを浮かべる不敵さを見せていた。それだけに今回の態度を「強気なサレハ氏にしては意外だ」と受け取る声がある。
大統領は一方で、米国での治療後に「（与党）国民全体会議の党首として戻ってきたい」と発言した。大統領は11年６月に反体制派の攻撃で受けたけがを治療した後、２月に予定される大統領選に合わせて帰国する意向とされる。
反体制派は22日も、サレハ氏の支持勢力が政権にとどまることを不満とするデモを行っており、イエメンは不安定な政情が続きそうだ。
サレハ、イエメン大統領、GCC
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