毎日新聞が21、22日に実施した全国世論調査では、野田内閣発足から4カ月で不支持率が支持率を上回った。野田佳彦首相が今月行った内閣改造についても、田中直紀防衛相の起用を「評価しない」は77%に達し、民主支持層でも59%を占めた。民主政権下では、鳩山内閣が発足から6カ月、菅内閣が発足から5カ月で不支持率が支持率を逆転しており、首相の「賞味期限」は短くなる一方だ。
内閣を支持しない理由をみると、「政治のあり方が変わりそうにないから」が40%と最多。次いで「政策に期待できないから」(35%)、「指導力に期待できないから」(19%)と続いた。政権発足直後の昨年9月は、「政策に期待できない」は15%、「指導力に期待できない」は10%だったが、4カ月でそれぞれほぼ倍増している。
首相が「最善かつ最強の布陣」と位置づけた改造内閣についても、今のところ政権浮揚効果は限定的だ。岡田克也副総理兼一体改革・行政改革担当相の起用については、「評価する」が54%と半数を超えたものの、田中防衛相の起用について「評価する」と答えた人は18%にとどまった。
消費増税を含む「税と社会保障の一体改革」の素案に対する反対も6割に及び、政権に重くのしかかる。民主党の閣僚経験者は「リーダーがすぐに飽きられる。結果を求めるスピードが速い」と懸念する。【高橋恵子】
毎日新聞 2012年1月22日 22時04分(最終更新 1月23日 0時41分)