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オリンパス:損失隠し 賠償請求、計36億円 提訴正式発表、現旧経営陣19人に

 オリンパスは10日、損失隠し問題にかかわった菊川剛前会長兼社長ら現旧経営陣19人に対し、計36億1000万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴したと正式発表した。提訴は8日付。責任の重さに応じて賠償額を決めたとしており、菊川氏に36億1000万円、高山修一社長に5億円を請求した。請求対象となった高山社長ら現取締役6人が、3~4月の臨時株主総会で辞任することも発表した。

 賠償額は、現旧取締役が連帯責任として分け合って支払うことを想定しており、オリンパスは最終的に受け取る上限を36億1000万円と設定した。

 オリンパスは、現旧経営陣の責任を調査する「取締役責任調査委員会」の調査報告書も発表。報告書は、損失隠しを主導した菊川前会長兼社長や山田秀雄前監査役、森久志前副社長に加え、計画を了承していた下山敏郎、岸本正寿両元社長、不正を見抜けなかった高山社長ら計19人について、法的責任があったと認定。そのうえで、損害額を最大859億円と算定し、損害賠償を請求すべきだとした。

 オリンパスはこれを受け、支払える合理的な額として、菊川前会長兼社長に36億1000万円、山田前監査役に約30億円、森前副社長に約28億円を請求。下山、岸本両元社長に各10億円を請求した。高山社長に対する請求額は5億円とした。

 関係者によると、高山社長は月内に辞任する意向を固めていたが、度重なる社長交代による業務の混乱を回避するため、臨時株主総会まで留任することになった。【竹地広憲】

毎日新聞 2012年1月10日 東京夕刊

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