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【主張】東大の「秋入学」 果敢な提案を評価したい
思い切った提言だが、実現までに解決しなければならない課題も少なくない。
まず産業界には、学生の採用のあり方など抜本的な見直しが迫られる。学校や官公庁、企業の活動はどこも年度を単位に行われてきた。さっそく他大学から足並みをそろえる動きも出てきたが、採用形態の多様化やインターンシップへの協力拡大などは早急に実現しなければならない。
国民のコンセンサスづくりも欠かせない。在学期間がこれまでより長くなれば、親の立場からは経済的負担が一段と増す。また、「入学や卒業はサクラの咲くころ」といった長く続いてきた文化観が、違和感なく受け入れられるかといった問題もある。
秋入学が実現しても、高校卒業から入学までを漫然と過ごしてしまわないだろうか。有意義な半年間にするためボランティア活動を義務づけるなど、工夫が必要だ。東大の問題提起を機に、社会全体で議論を深めたい。
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