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普段どんなお仕事をされていますか?
アニメーション作家、画家です 。
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どういったきっかけでアニメーション制作をはじめたのですか?
昔から興味はありましたが直接的なきっかけは、自分の個展の際に、ふらりと来場して下さったイラストレーターの方が『動かさないのか?』と言ってくれた事。絵を動かすより先に心を動かしてしまった(笑)。
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アニメーション制作過程を教えてください。
CM作品ではたいていの場合絵コンテは作りません。最初のイメージにとらわれてしまうのが嫌なんです。コンテは人とイメージを共有するものなので、今の自分にはあまり必要がないです。それよりも、現在進行中の作品(キャラクター)との対話によるシーンの構築に重点を置いています。
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クリエイティブ・ブリーフをご覧になってから、アイデアはどのようにして思いつくことが多いでしょうか?
演劇で言うところのレペティションに近い作業だと思うのですが、『言葉の羅列』によるイメージ増幅を試みる事がおおいです。例えば、『海→砂浜→たこやき→あつい→やかん→ペンキ→etc...』一見関係ない語句に見えますけど、全て同じ『海』という語句から派生したイメージなので、この中からアイディアを抽出する事は多いです。自分のHPで『アイドリングイラスト』っていうのをやってるんですが、そういった作業に近い事をします。
アイドリングイラストとは、本活動のための落書きであり、イメージのレペテイションによって更に大きなイメージをつかみ取ろうとする試み。造語です。思いついたままの心象風景の断片などを、メモ書き程度に描写しようとしています。ルールは何も見ないこと(外的要因による刺激ではなく内的要因の増幅)、自分に嘘をつかないこと。
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温か味のあるタッチのアニメーションですが、手描きで作画されているのですか?
ケースバイケースですが、最近はCGによる手描きが多いです。しかしリアル絵をスキャンした作品の方が深みは出ると思います。
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作品によるとは思いますが、1本につきどのくらいの時間をかけますか?
10日~20日です。稀に2日っていうのもありました。それを超えるときはCM作品でないものを作っているときです。
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長時間制作に関わるわけですが、 モチベーションを保つコツはありますか?
完成を急がない事だと思います。3日かけて4秒のカットを作る、、、くらいのんびり考えればモチベーションは保てると思います(笑)。あれ?そうすると20日完成の計算に合わない?あくまで心意気の問題です(笑)。
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思い入れのある作品について教えてください。
全部愛情を注いでるつもりなので順位は付けがたいのですが、やっぱり『ダイソン掃除機(目覚めよ!ダイソン!)』はfilmo初参戦だったので思い入れが強いです。
それから『全労済(君は僕の小さな勇気)』ではTSSショートムービーフェスティバルVCM部門への参加で、広島へ行く事も出来ました。最近では声をやってもらったり、楽曲を提供してもらったり。本当に多くの人に支えてもらっています。情熱でもってお願いすれば協力してくれる人がいて、そういった人たちと同じ目標に向かって歩ける事は本当に楽しいし実りのある事だと思います。
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アニメーション制作でもっともこだわっている部分はどこでしょうか?
自分自身が楽しめているかどうかです。だから自分のモチベーションが『作りたい』と言い出すように仕向けるのがけっこう大変な場合もあります。自分すら見たくないものを人が楽しんでくれるとは思えないので、その時期一番旬で自分が見たい映像を作ろうと思います。
そこで浮上する問題が『製作技術』です。この場面を表現したいのに、技術がともなわない。けど、腹をくくっておおきく踏み出してみることにしています。
それから『音』です。僕は映像は7割近くは『音』で見ていると思っているので、映像の強弱を左右する大きな要因だと思っています。だから、必要に応じてコマ単位で音を付ける場合があります。
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アニメーションの魅力とは?
アニメーションの語源は『命を吹き込む』ことからきているそうです。そう言った意味においても、生きていなかったものが呼吸を始める、その瞬間瞬間が好きです。
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