福留　タイガース浮上　ＤＨ候補の報に「やる年でない」

　昨季限りで４年契約を終えた元中日の福留孝介外野手（３４）＝インディアンスからＦＡ＝は２１日、愛知県長久手市でトークショーに出演。自身が米報道でタイガースのＤＨ候補として名前が挙がったことに思わず苦笑した。

　２０日付の米放送局ＥＳＰＮ（電子版）は、タ軍が、所属する強打のＶ・マルティネス捕手（３３）の故障に伴い、その穴を埋めるＤＨ候補に松井秀喜外野手（３７）＝アスレチックスからＦＡ＝と福留をリストアップしたと伝え、本人は「ＤＨはないでしょ。まだやる年じゃないし…。それに、米国は候補でいっぱい名前が出るから、いちいち気にしていたらどうしようもない」。

　一笑に付したのは守備へのプライドだ。右翼に求められる強い肩、守備範囲、判断力。そのすべてを兼ね備えている自負があり、「守りは自分の中でも売りのひとつ。それに守る方からリズムをつくることも多い。自分らしさ？　その方が出るね」と話した。

　自分らしさを出すには働き場所を見つける必要がある。福留によると、希望する条件は「常に出場できること」の一点に尽き、日本球界への復帰にこだわりはないという。この日も女性ファンから「ドラゴンズで待ってます」と黄色い声が飛ぶと「よく聞かれるけど、そうやってまだ思ってくれてるというのはすごくありがたい。でも、こればっかりはどうなるか分からない」と苦笑い。福留の動向にそわそわするオフが続く。　（廣田学）

　福留は中日時代に対戦経験があるダルビッシュに太鼓判を押した。「持っているポテンシャルが高いし、頭一つ抜けている。対戦した中でも、何をとってもいい状態だった。それで、年を重ねるごとに成長しているわけだし…。米国で？　問題ないんじゃないかな」

　過去の対戦成績は７打数１安打１打点。メジャーを４年間経験した先輩として「人を気にせずに自分のことを自分でやること。あとは、自分が向こうに合わせようとしないことが大切。言いたいことをきちんと言った方がいい。それが一番大事だと思う」とアドバイスした。“新入生”のダルビッシュにとっては大きな金言となりそうだ。