協定への加盟には賛成だが、大分県経済への悪影響も懸念―。大分合同新聞社が県内企業を対象に実施した環太平洋連携協定(TPP)に関するアンケートで、こんな受け止め方が浮かび上がってきた。国内市場が縮小する中で自由貿易促進は避けられないとの見方が広がる一方、地方を支える1次産業や中小企業にとってマイナスになるとの危惧も強く、思いは複雑のようだ。
TPP加盟に「賛成」「どちらかといえば賛成」と答えた企業の割合は合わせて5割弱で、「反対」「どちらかといえば反対」を大きく上回った。賛成の企業はTPPで輸出拡大が見込める製造業をはじめ幅広い業種に及んだ。
一方で、県経済への影響について、加盟はプラスと考える企業は全体の16%にとどまり、マイナスの25%を下回った。全ての業種で1次産業への悪影響を懸念する回答が多く、特に農林水産業では危機感が強く、「食を守るためには断固反対」の声もある。
政府に求める今後の対応については「積極的な情報公開」が最多。長・短所を精査するための情報の乏しさへの不満も大きい。
貿易政策に詳しい柴田茂紀大分大学経済学部准教授は「野田政権が交渉参加の方針を表明した後、『反対しても手遅れ』『加盟やむなし』と考える人が増えたのではないか。過去の通商交渉は情報がオープンになりづらく、今回も交渉に参加したからといって十分な情報が得られるとは限らない。過度な期待はできない」と話している。
(アンケート詳報は本紙に掲載)
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