川久保玲なんてたいしたことない
January 21, 2012
「最近の人は強いもの、格好いいもの、新しいものはなくても、今をなんとなく過ごせればいい、と。情熱や興奮、怒り、現状を打ち破ろうという意欲が弱まってきている。そんな風潮に危惧を感じています。」
「それなのに外に目を向けようとしなくなっている若者が増えています。外へ自力で行って、なるべくたくさんの人と競争しないと、新しい力は生まれません」
この言葉を発したのが石原慎太郎だったら、彼は今ごろ盛大なブーイングをうけていたことだろう。しかし、この川久保玲のインタビューに、物申すひとを僕はひとりもみていない。Facebookやtwitterでは「素晴らしい」「万歳!」の大安売り中だ。
「最近の人」って、自分たちのことでしょう? 「そうだ!そうだ!」と威勢良く賛同するところじゃない。アーティストを自称する人ならなおさらで、太ってる場合でも、万歳してる場合でもない。「外に目を向けない若者」に関しては、ただイメージで物を言っているように思う。
結局、陳腐なステレオタイプにギャルソンのブランドタグを付けただけだ。
ブランドタグに目を眩ませて、必要以上に彼女の「お言葉」を持ち上げる必要なんてない。自分の言葉を持たずに「反抗」の服を着ることがどんなに不自由なことかを自覚しないかぎり、いつまでたっても彼女のスタイルに着られたまま。
「ふりでもいいから」、言わなければいけない気がする。
川久保玲なんてたいしたことない。