ソウル(CNN) 韓国政府は20日、昨年12月に北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が死去して以来初となる北朝鮮への食糧支援を許可した。
韓国統一部によると、1月27日に韓国平和財団が北朝鮮の小学校や保育所に180トンの小麦粉を送る計画について、統一部は計画実施を許可したという。北朝鮮側も支援の受け入れに合意したとしている。
財団は救援物資を届けるため、1月27日に職員8人を北朝鮮に派遣し、そのうち2人が1日現地に滞在して食糧の配送を監視する。
北朝鮮政府は12月19日に金総書記の死去を発表。その後、金正日氏の三男、金正恩(キム・ジョンウン)氏が最高指導者に就任した。北朝鮮では、一連の失政や国際制裁により経済が機能不全に陥り、過去20年間に飢餓や広範な栄養失調を招いた。そのため韓国以外の国々や国際機関が繰り返し食糧支援を行ってきた。
韓国政府は、李明博(イ・ミョンバク)氏が大統領に就任した2008年に北朝鮮への食糧支援を停止した。李大統領は北朝鮮に対して強硬路線を取ってきたが、市民団体による食糧支援は認めてきた。また李政権は昨年、初めて国際組織を通じて北朝鮮に食糧支援を行うことに合意した。