【プロ野球】中日で高木監督の現役時代の逸話がクローズアップされている。
　例えば、デビューしたばかりの１９６０年、岐阜で行われた二軍戦に出場後、一軍戦への移動途中に名古屋駅前のパチンコ店で時間を潰していると、館内放送で「中日球場へ向かってください」と呼び出しを受けて、慌てて一軍に合流したこと。その数年後には、自信を持っていた二塁守備で当時の杉浦監督から「しっかりやれ！」「飛び込め！」と言われてブチ切れ、試合中に引き揚げたことなど…。
　そんな数々のエピソードに、首脳陣から「今の選手には、それこそ高木監督のような伝説をつくれと言いたい」との声が出ているのだ。
　チーム関係者は「特に若手野手に見習ってほしい」と訴え、猛ハッパを浴びせた。「ここ何年もレギュラーを脅かすような選手が全然出てきていないからね。やっぱり、言われた練習だけをやっているようでは駄目。監督やコーチに何か言われても、現役時代の高木監督のように自分の考えを主張して、はむかっていくぐらいの気概がないとね。監督みたいに名球会入りする大選手になるには、それぐらいの自信や自負を持たないと」
　１６日、高木監督は名古屋商工会議所主催の新春特別懇談会に招かれ、講師として出席。中小企業の社長ら約２５０人の前で「私は厳しい監督にはなれない。私自身がファジーで、いい加減なところが多分にある」と現役時代などを振り返ったが、そんな“モリミチ伝説”は若竜野手の教材になりそうだ。