意気揚々とブラジルに出発するグランパスの小川=中部国際空港で(宮崎厚志撮影)
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名古屋グランパスのMF小川佳純(27)が18日、ブラジルにある同僚のDF田中マルクス闘莉王(30)の実家を訪れるため、中部国際空港から出発した。約2週間、闘莉王の実家が経営する牧場で合同自主トレを行う予定。ブラジルの広大な大自然の中で、グランパスの10番が貴重な経験と“闘莉王ボディー”を手に入れる。
興奮と不安を入り交じらせた表情で、小川はセントレアに現れた。「これはサッカー人生で最初で最後くらいの自主トレでしょう」。目指す地ははるか地球の反対側、ブラジル・サンパウロ州パルメイラ・ドエスチ。大都市サンパウロから車で6時間ほど内陸に入った人口約1万人の町だ。
田中家が所有する広大な牧場が約2週間にわたる自主トレのフィールドだ。牛や馬の世話で上半身を、乗馬で体幹や下半身を鍛える。さらに休憩時間は川や湖で釣りをする予定で、まさに野性の王国で心身を磨くこととなる。「闘莉王式調整ですね」と小川。もちろんトレーニングウエアやシューズ、スパイクも準備。闘莉王の父パウロさんが所属するサッカーチームで実戦も行う予定だ。
昨季途中から計画していた実家訪問。過去には浦和のMF鈴木啓太が訪れたことはあるが、自主トレ場所として利用するJリーガーは小川が初めてだ。もちろん、お世話になる田中家への手土産もぬかりはない。グランパスの自身のユニホームを贈り、実家にある通称『闘莉王ミュージアム』に飾ってもらう算段だ。
小川にとってはプライベートでの初の海外旅行とあって心配のタネは尽きないが、最大の心配は酒豪の闘莉王と毎晩のように飲み歩くこと。「闘莉王は飲んで帰ってきてそのままベランダで寝て、朝日を浴びて目を覚ますらしい」。そんな怪情報もある。しかし小川は「帰国したらチーム始動はすぐ。動きますよ。走るところはいっぱいある」と、きっちり体を仕上げてくることを宣言。意気揚々と機上の人となった。
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