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'12/1/20

大和高の証し 絵画に託す



 3月末に閉校する三原市大和町の大和高の3年生27人が、閉校記念の大きな絵画を制作した。母校の31年間の歴史を後世に伝えるため、約4カ月かけて仕上げ、正門近くの校舎の壁に掲げている。

 絵は縦1・8メートル、横5・4メートル。未来に向かって駆け出す生徒を絵の具でベニヤ板に描いた。赤や黄、青など約20本の帯の図柄で躍動感を演出。町内の白竜湖にちなみ、白い竜が立ち上る姿も添えた。生徒全員の名前も英語で記している。

 生徒会長の松浦健人君(17)がデザインを考えた。2011年8月末から全員で美術の授業や放課後に作業を進め、12月中旬に描き上げた。松浦君は「大和高がこの場所にあった証しになればうれしい」と話す。絵は閉校後、市に寄贈する。

 同校は世羅高大和分校から独立して1981年に開校した。町内唯一の県立高だが、入学者減などを理由に広島県教委が10年に生徒募集を停止した。11年までの卒業生は1438人に上る。

 市教委は閉校後、校舎を改修し、13年度に町内の5小学校を統合した新設校を開く。

【写真説明】完成した閉校記念の絵画を眺める3年生




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