'12/1/20
大崎上島八十八カ所巡り検討
広島県大崎上島町商工会は、島の八十八カ所巡りを観光資源として活用する検討を始めた。本場四国のお遍路人気や健康ブームを踏まえ、島外から人を集める。
このほど住民に呼び掛けて東野、木江両地区の札所を半日がかりで歩き、アピールポイントを探った。42人が東野地区の鮴崎(めばるざき)を出発。民家の軒先や海を見渡す場所にある札所23カ所を目指した。
道中は約11キロ。菓子を振る舞われたり、キンカンを味わったりしながら、古里の良さを満喫した。沖浦の主婦吉田千代香さん(56)は「大勢で巡る機会があればありがたい」と歓迎していた。
商工会は昨年4月、観光部会を新たに設け、町の魅力づくりに取り組んでいる。1918(大正7)年に定められた巡礼地点は島内各地に点在しており、観光資源の有力な候補に挙がった。
観光部会の森若巌部会長(64)は「みんなで歩くことへの関心が予想以上に高い」とし、参加者アンケートを基にニーズを探る。
【写真説明】東野地区の民家の軒先にある札所を訪れる参加者