米マイクロソフト10-12月:予想上回る利益、Xbox事業好調で(2)
1月19日(ブルームバーグ):ソフトウエア最大手の米マイクロソフトの昨年10-12月(第2四半期)決算は、利益が市場予想を上回った。年末商戦で家庭用ゲーム機「Xbox」や体の動きや声でゲームを操作するシステム「Kinect(キネクト)」の売れ行きが好調だったほか、企業のソフト需要増が寄与した。
19日の発表資料によると、純利益は66億2000万ドル(約5100億円、1株当たり78セント)となった。前年同期は66億3000万ドル(同77セント)。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均は1株当たり76セントだった。売上高は209億ドルに増加し、予想と一致した。
Xbox事業の業績はクリスマス商戦で押し上げられた。ゲーム機本体やキネクトの販売が好調だったほか、関連するオンラインサービスの利用が進んだ。パソコン需要低迷に加え、タイの洪水に伴うハードドライブ不足で痛手を受けた「ウィンドウズ」の販売を補った。
フォート・ピット・キャピタル・グループのアナリスト、キム・コーヘー・フォレスト氏は「Xboxは好調で、『Xboxライブ』もかなり堅調にみえる」と述べた。事務用統合ソフト「オフィス」の売り上げも順調だったとし、「これらはすべて良い面だ」と述べた。
決算発表を受け、マイクロソフトの株価は時間外取引で上昇。通常取引終値は前日比1%未満の下落で28.12ドルだった。同社株は昨年7%下落した。
営業費用の見通し
同社は昨年7月から始まった今年度の営業費用の見通しを285億-289億ドルに下方修正した。10月時点では、286億-292億ドルを見込んでいた。
将来の売上高の指標となる前受け収益は153億ドルで、ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均151億ドルを上回った。この収益は、同社が法人顧客との複数年契約を獲得し続けていることを示す。
ピーター・クライン最高財務責任者(CFO)はインタビューで、「厳しいパソコン市場からの逆風もあるが、オフィスとサーバー・ツール事業が非常によく伸び続けている」とし、「XboxとXboxライブも年末商戦でかなり堅調だった」と述べた。
クラインCFOはまた、ドライブ不足と景気をめぐる懸念が1-3月(第3四半期)を通じて続く可能性が高いと説明。「ウィンドウズ8」発売まで、パソコン利用者がタブレット端末やスマートフォン(多機能携帯端末)に乗り換える動きを阻止するのに苦労しそうだとの見方を示した。発売時期は明らかにしなかった。
10-12月期の部門別の売上高は、ウィンドウズ部門が6.3%減の47億4000万ドルとなり、アナリスト予想の49億ドルを下回った。
一方、オフィスなどを手掛けるビジネス部門の売上高は2.8%増の62億8000万ドルと、アナリスト予想の61億ドルを上回った。サーバー・ツール部門は47億7000万ドル(アナリスト予想は48億ドル)。Xbox部門は42億4000万ドルと、予想の42億ドルを上回った。
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更新日時: 2012/01/20 09:26 JST