日本原子力研究開発機構の鈴木篤之理事長は6日、新年のあいさつで県庁を訪れ、高速増殖原型炉もんじゅについて、西川一誠知事に「福島第1原発事故を謙虚に受け止めつつ、世界に向けて、日本の原子力技術が役に立つ形にもっていくためにも、もんじゅは続けていきたい」と述べた。
鈴木理事長は、政府が夏ごろまでに今後の原子力政策の方向性を示すという現状を挙げ、「引き続き、もんじゅの40%、100%出力試験に向け、安全を最優先に確実にやりたい」と意欲を語った。また、10年8月に炉内に落下し、昨年6月に引き上げられた炉内中継装置について、「最終報告書を国に評価してもらい、収束させてほしい。同装置のみならず、安全性には油断することなく取り組んでいきたい」と語った。【安藤大介】
毎日新聞 2012年1月7日 地方版