福島のニュース
汚染石材問題 本宮の護岸1マイクロシーベルト超
 | 双葉砕石工業が販売した石が使われた五百川の護岸工事現場=本宮市関下 |
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福島県浪江町の採石場の石を使った二本松市のマンションで高い放射線量が測定された問題で、県は19日、石が本宮市の河川の護岸工事でも使用され、現場の放射線量は毎時1.01〜1.25マイクロシーベルトだったことを明らかにした。周囲の3倍程度になる。 県は同じ採石場の石が使用された公共工事現場11カ所の調査を終えたが、残る10カ所の線量は高くなかったという。 本宮市の工事現場は郡山市との境にある五百川の岸。昨年3月下旬の護岸工事に、二本松市のマンションと同じ「双葉砕石工業」(福島県富岡町)の石を原料にしたコンクリートが、使われた。 近くに住む無職渡辺年子さん(66)は「川の堤防は散歩コースで、もっと早く分かっていれば近づかなかった。(コンクリートが)どこに使われているか分からず、不安だ」と話した。 県はまた、マンションに入居する12世帯を対象に健康調査を実施することを決めた。保健師を派遣して健康状態などを聞くほか、希望者には内部被ばくの検査も行う。 入居者の大半が引っ越しを希望しており、新たな住居も手配する方針。12世帯のうち10世帯は、福島第1原発事故によって南相馬市と浪江町から避難してきた。 マンション基礎部分に使われたコンクリートの材料になった石は、浪江町の計画的避難区域内から出荷され、県内1000カ所近くの工事現場で使われた可能性がある。経済産業省が流通ルートを調べているほか、福島県が県内の仮設住宅約1万6000戸で使われていないかどうか、調査している。 県は今後、原発事故による警戒区域や計画的避難区域などにある採石場25カ所と、砂利採取場3カ所を調査する。
◎福島の住宅も高い線量検出/二本松市調査
福島県二本松市は19日、同市の業者が福島市内に建設した住宅の室内や基礎部分から、周囲より高い放射線が検出されたことを明らかにした。業者の測定では、1階の床が毎時0.8〜0.85マイクロシーベルト、コンクリートの基礎部分が同1.5〜1.9マイクロシーベルトで、周囲の屋外(0.2マイクロシーベルト程度)より高くなっているという。 住宅工事では、二本松市のマンションと同じ「双葉砕石工業」(福島県富岡町)の販売した石が、コンクリートの基礎部分に使われていた。
2012年01月20日金曜日
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